2009/04/13(月)写真のスライドショー

 静止画の写真画像をデジタル編集して、動画風に見せるスライドショーが、写真スタジオの新しいメニューとして注目されています。

 出始めのころは、CD-Rに静止画像のデータをコピーしただけでした。家庭でプリントされては、焼き増し注文が期待できません。パソコンのモニターで観賞できる程度の画素数にするか、焼増し注文をもらった画像だけをコピーして渡していました。
 どちらかというと、デジタル媒体で商売するというよりも、写真集など付加価値のある商品を勧めるためのサービス品として利用されていました。

 その後、静止画像をデジタル編集して、スライドショーが簡単に作れるソフトが登場します。文字を合成したり、何コマかをランダムに表示したりして、見映えを競いました。音楽を入れれば、ビデオ感覚で楽しめます。
 提供する媒体はCD-Rで、パソコンのモニター画面で見ることを前提にしていました。そのうちDVDも登場します。

 DVDになってから、家庭のテレビで見られることが課題になります。大型パネルテレビの普及が後押しします。DVDプレーヤーの普及も追い風となりました。
 CD-Rに焼くのと違って、DVDソフトの制作には時間と経費が掛かります。単なるサービス品ではなく、販売商品として捉えるスタジオが増えました。

 写真業界は、印画紙にプリントしてなんぼ・・の業界です。直接目で見えないデジタル媒体でお金をもらうというのは、長年の商習慣になじみません。
 デジタルソフトが商品になるのは、業界外の衣裳店や呉服店が、スタジオ写真事業に参入するようになったからだと思います。彼らにとって、「写真を焼くこと」と「DVDに焼くこと」の区別はありません。提供するすべてのメニューが商品です。

 DVDからブルーレイにメディアは移行しつつあります。新しいメニューを開発する原動力は、業界外のスタジオの「商魂」でしょうね。
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