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2008年07月04日の記事

2008/07/04(金)ホロゴンの活用法

 一緒にモニター価格のホロゴンを手に入れた酸化セリウムの先生は、カメラを磨いて喜んでいるタイプではありません。持ってる武器はすべて使う性格です。サダム・フセインみたいですね。

 135サイズを仕事に使うことは、めったにないので、自分の趣味で使うつもりで購入したようです。趣味で写真を撮ってるひとなら、一度は使ってみたいレンズです。
 ところが、この先生には、仕事で使うチャンスが巡ってきました。

 美術関係の撮影で、細長い部屋に作品が展示されていました。無名の作家は、お金がないので大判で撮影する予算がありません。35ミリ判でいいから記録を残しておきたいとの依頼です。
 ストロボにパラソルをつけて照明しますが、細長い部屋なので手前(画面周辺)が明るく、奥(画面中央)が暗くなってしまいます。そこで登場したのがホロゴンです。

 ホロゴンは周辺光量が不足するので、普段はセンターNDフィルターをかけて補正します。センターNDフィルターを外すことで、周辺減光とストロボ照明の遠近差を相殺させようと考えたわけです。
 もちろんストロボの位置を前後させて、細かい調節はしないといけませんが、レンズの特性をとっさの判断で利用しようと思いつくところは、さすがプロですね。うまく撮れたそうです。

 モノクロ写真を自分でプリントするひとは、周辺を焼き込んで主要被写体を強調するテクニックを知っています。
 一眼レフじゃないからファインダーで確認できないけど、センターNDフィルターを外して撮ったほうがよいイメージに写ることがあります。リバーサルで3段階露光するよりも、センターNDをあるなしで撮ったほうが変化が大きいように思います。
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