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2008年07月29日の記事

2008/07/29(火)隠し撮りのレンズ

 このところ業界裏話や超望遠レンズなど、およそ結婚式の写真とは無縁の話が続きましたが、今回は役に立ちそうな話題です。

 往年のベストセラーだったスクリューマウント時代のPENTAX SPに、「ミラーアダプター」という部品がありました。
 手元にあるのは、MIRROR ADAPTER Ⅱ で、レンズケースに入っています。58mm用のレンズキャップも付いています。カブセのメタルキャップです。まるで交換レンズ扱いですね。

 このパーツは、レンズではなくて、鏡筒の中に斜め45°のミラーが仕込んであり、真横に丸い穴があいています。前から見ると、偽装レンズがついているので、普通の交換レンズのように見えます。このアダプターを望遠レンズの前に取り付けて使います。
 実際には、レンズを向けた方向の90°横が写ります。アダプターはクルクル回るので、真上でも真下でも自由自在です。レンズを向けた直角方向のグルリ360°を隠し撮りできるわけです。

 単焦点時代のパーツだから、装着するフィルター径は、49mmか58mmです。ネジがダブルで切ってあるのでアダプターリングは不要ですが、別のフィルター径ならステップアップ(ダウン)リングを使います。

 一見便利なグッズですが、ミラーで光路を曲げているので左右逆像で写ります。フィルムなら裏焼きする必要があります。デジタルなら画像ソフトで左右反転ですかね。
 絞りは、レンズによっては開口径との関係で1絞りほど暗くなるようです。ちょっと曲者のアイテムですね。

 最大の難点は、ずいぶん前に製造中止になっていて手に入らないことです。出回っている数も少ないので、中古屋かネットオークションで網を張るしかありません。化粧箱に書いてある当時の標準価格は、16,000円でした。
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