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2008年07月17日の記事

2008/07/17(木)オリエンタルカラー

 オリエンタル写真工業は、銀塩カラープリントの世界では、草分け的な存在でした。フジもコニカもオリエンタルからノウハウを学んだようです。
 とかく他社の批判をしがちな感材メーカーのひとも、オリエンタルの悪口をいうことは少なかったですね。天に吐いた唾が自分に降りかかります。

 写真店で、初期のオリエンタルの自家処理システムを使っていた・・というところは、相当古い店ですね。現在の自動現像機と違って、ハンガーに吊るしたフィルムを現像タンクに沈める方式です。
 印画紙は、ステンレスの籠に並べて現像タンクに沈めていました。(もちろん暗室で!)
 ノーリツ鋼機の前身=西本カメラの社長が、モノクロ印画紙の水洗器を開発して、全国の写真屋さんに売っていた時代から少し後の話だから、もう昔話だけどね。

 デジタル化の波を受けて会社を縮小する前は、フジとコダックのカラーペーパーを供給していました。裏にメーカー銘の入ってない「無印」のペーパーです。
 感材メーカーの純正ペーパーよりも安かったので、オリエンタルから材料を買っていたお店は結構あったようです。知り合いの老舗の写真屋さんには、「オリエンタルカラー」の大きな看板が揚げてありました。

 そのお店の前を小学生の一団が、「あっ間違ってる!オリエンタルカラーだって」と大きな声で言いながら通り過ぎていきました。
 「オリエンタルカレー」が正しい!という言い分だったようです。店のご主人は、苦笑いしてました。

 すでになくなったブランドですが、いま結婚式を挙げているカップルの親の世代には、結婚式でお世話になったかたがおいでになります。
 当時の写真の裏を見て、メーカー銘が入っていなかったら、オリエンタルカラーかもしれませんね。
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