2012/04/08(日)プロ用カメラの黎明期
「9月末発売予定」となっているから 1999 年の発行です。ボディー価格 65 万円は、「消費税別」となっていました。当時はそういう表示の仕方でしたね。
「総画素数 274 万画素大型原色 CCD」という謳い文句です。どんな仕様だったのかネットで調べたら、ニコンのサイトに D1 のページが残ってました。「本製品のメーカ在庫は終了しました」となっています。(そりゃそうだわね)
23.7x15.6mm サイズ原色 CCD、有効画素数 266 万画素というスペックは、いまになってみれば「なに?それ」ですが、外観は D 一桁シリーズの原型らしく立派です。知らない人に、今度出た D4 だと言っても通るくらいです。実際には F5 ではなくて F100 のボディーがベースだったようですが・・・
単にプロ用と謳っていますが、ターゲットは報道関係です。このスペックでは商品写真には使えません。当面の活躍の場は、2000 年のシドニーオリンピックでした。撮ったその場で電送するには、プロ仕様のデジタルカメラとシステムが必要です。
連写速度は 4.5 コマ/秒。当時としては立派な数字です。D2 では高画素タイプ(X)と高速タイプ(H)がありましたが、高速連写は D 一桁シリーズに共通するものです。高画素化よりも、速写性と高感度への対応は、報道用カメラに求められる要素です。
フォーマットサイズが 135 フルサイズになるのは、D3 からです。まだ4年ほど前の話です。プロユースはフルサイズが当然という感覚は、ハイアマチュアまでターゲットにした EOS 5D や D700 が出たからでしょうね。このクラスは、写真館などで業務用途にも使われています。