2012/04/23(月)デジタルズームの方式
デジタルズームもトリミングじゃないか!という声が聞こえてきそうですが、最近では単純な切り取りではない方式(全画素超解像技術など)が登場しています。
ひとつは、スマートズームと呼ばれる方式です。どの解像度に設定していても最大画素数で一旦記録し、設定した解像度までの範囲内でトリミング(つまり拡大)します。
画像ソフトを使って最大画素数のデータからトリミングするのと同じことをカメラが自動的に行なうわけです。これならサイズが小さくなるだけで画質は同じです。当然ですが、撮影時に最大画素数に設定した場合は、スマートズームは1倍にしかなりません。
ソニーが NEX に採用しているプレシジョンデジタルズームは、画像補完を行なって画質の低下を抑える方式です。拡大率が大きくなるほど補完する情報が多くなるので、スマートズームより画質が劣る場合がありそうですが、単純なデジタルズームよりは劣化が少ないはずです。
メーカーサイトには、「遠くのものを大きく撮れるプレシジョンデジタルズーム」というタイトルで、次のような説明があるだけです。
「画像の中央部分を拡大表示して撮影できます。コントロールホイールを回すだけで、1.1倍から最大10倍までスムーズに拡大できます。薄型広角レンズなどの単焦点レンズ使用時に、遠くの被写体に大きく迫りたいときに便利です。」
10 倍というのは、ちょっとやりすぎでしょうね。実際には、望遠効果よりマクロ撮影に利用されているようです。薄型広角レンズ(パンケーキ)だけでなく、大口径単焦点レンズの活用術と認識している人は、まだ少ないみたいです。