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2009年11月07日の記事

2009/11/07(土)双眼鏡に化けたトプコール

 トプコンの大判レンズ90mm F5.6を中古で手に入れたときには、すでに東京光学は大判レンズの製造を打ち切っていました。ホースマン用のレンズは、まだ残していたと思います。

 LFトプコール90mm F5.6は、鼓形の大きなレンズで、フィルター径は確か77mmだったと記憶しています。スーパーアンギュロン90mm F5.6と比べて、やや小ぶりといった感じです。
 ビューカメラは屋外で使い辛いので、次に買うならフィールドタイプを考えていました。フィールドカメラに付けるには、レンズが大きすぎます。

 ゴシチのアートビューを譲った写真屋さんが、トプコンの90mmも欲しがっていたので、手放すことにしました。このときも物々交換で、FUJINONの双眼鏡と換えました。口径7cmの双眼鏡です。星を観るのに適した大口径の広視野タイプです。

 双眼鏡は、対物レンズが大きいほど暗い星まで見えます。肉眼では6等星が限界とされていますが、双眼鏡を使えばそれよりも暗い星を観ることができます。
 倍率は、あまり高くないのが見やすいですね。視野が広いほうが星がたくさん観られて迫力が増します。手持ちだと高倍率になるほど揺れが大きく安定しません。

 双眼鏡には「瞳径(ひとみけい)」という数値があります。眼に入る光の幅です。瞳孔よりも瞳径が小さくなるほど暗く感じます。ただし瞳孔より瞳径が大きい場合は、はみ出た分の光をロスしていることになります。
 年齢が30歳前後・・という注釈つきですが、暗闇で瞳孔は7mmまで開くとされています。瞳径が7mmのものは、夜間の使用に適した双眼鏡です。

 瞳径の計算式は、[対物レンズの口径]÷[倍率] です。
 対物レンズが50mmなら約7倍、70mmなら10倍で、瞳径が7mmになります。70mmで7倍だと瞳径は10mmとなり、光をロスすることになるから、こういう規格の双眼鏡はまずありません。
 ゲットした双眼鏡は、10倍70mmだから瞳径7mmで、この口径では一番明るい夜間用タイプです。

 大判カメラよりも天体観測機材のほうに気があるのは、ラージフォーマットに縁のない証拠ですね。
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