2009/11/18(水)カメラのオークション

 サザビーじゃないけど、カメラにもオークションがあります。中古カメラの業者が集まって開く「交換会」です。

 中古カメラを扱う業者は、それぞれ得手不得手があって、下取したものの自分の店では売れない品物が溜まります。同業者の間で売り買いするために、定期的に交換会を開くわけです。
 銀塩カメラの暴落で、なかなか商談が成立しなくなっているそうです。安くても要らない・・という状況なんでしょうね。

 そんな業者の交換会を尻目に、インターネットの個人オークションは盛況です。要らない人から欲しい人へ、中古カメラを仲介する専門のサイトが登場しています。「酸化セリウム」の先生が没頭しているやつですね。
 個人なら仕入原価は関係ないから、落札価格がいくらだろうが構わない・・という人もいるでしょう。運がよければ格安でゲットできる可能性があります。

 個人オークションとはいうものの、業者が個人を装って参入するケースが増えています。下取品をネットオークションで売却しているカメラ屋もいます。
 業者の場合は仕入原価があるから、落札価格がいくらでもいい・・というわけにはいきません。下限価格を設定したり、安値で落とされそうになったら自分で落札したりして、損が出ないように工夫します。
 相場通りのまともな値段では、なかなか売れないみたいですね。

 昨年、スタジオを畳んだ写真店は、ネットオークションでスタジオ機材を処分したそうです。七五三の衣裳まで売ったとか・・・
 同業者に声をかけて、売れるだけ売ったあとの残りだそうですが、残らず処分したというから大したもんです。売れ残り品だから、落札価格はいくらでもいいと、腹をくくったのが功を奏したようです。

 インターネットのオークションは、日本全国が対象です。捨てる神もあれば拾う神もあります。狭い日本ですが、いろんな「神様」がいっぱいいるみたいですね。

2009/11/17(火)中古カメラのバーゲン

 東京・大阪だけでなく、地方都市でも、デパートなどで中古カメラのバーゲンが催されています。出店者は地元の業者がほとんどですが、東京・大阪の大手業者も見えないところで一枚噛んでいます。

 バーゲンが近づくと、大手業者から出店者に、中古カメラのリストが送られてきます。欲しい商品があったらお分けしますよ・・という「ラブレター」です。
 リストにはもうひとつ意味があります。店にある在庫だけでは足りないだろうから、商品を貸し出すので会場で売ってくれ・・という依頼です。
 バーゲンで売れる売れないに関わらず、引き取ってもらうのが一番ありがたいのでしょうが、運よく会場で売れればそれはそれで御の字です。
 こうして、東京-大阪-地方都市と、膨大な数の中古カメラが全国を行き来します。

 写真のデジタル化で、中古カメラのバーゲンは下火になりつつあります。購買層が減ったのと、相場が下落して単価ダウンしているのが影響しているようです。いいタマを用意できた業者と、そうでない業者の間で格差が広がっているとか・・・
 バーゲン会場となっているデパートとしては、売上が減れば会場を貸すメリットがなくなります。そろそろ撤退・・という声も聞かれるようになりました。

 インターネットのオークションも影響しています。わざわざバーゲン会場まで足を運ばなくても、自宅に居ながらにしてショッピングが楽しめます。開催日を待つ必要もありません。
 欲しい物件が出ているかどうか、頻繁にチェックする根気は要りますが・・・

 「酸化セリウム」の先生は、もっぱらネットオークションです。暇さえあれば、しょっちゅうパソコンでチェックしています。どちらかというといつも暇だから、常時入り浸りの状態みたいです。
 興味のあるジャンルについては、業者よりも相場に通じているかもしれませんね。

2009/11/16(月)カメラコレクションの売却

 世の中には、プロでもないのに高いカメラをいっぱい持っている人がいます。いわゆるコレクターです。写真を撮るのが趣味というよりは、カメラを触って楽しんでいるタイプですね。
 こういう人がお亡くなりになると、集めたカメラは即座に不要品となります。遺族にとって、置き場に困るほどの写真機材は、邪魔モノ以外の何物でもありません。

 一方、中古カメラを扱う業者にとっては、商売のチャンスです。得意客にしていたカメラ屋の店主は、お通夜の晩から張り付くことになります。
 ある程度相場を知っている本人は、すでに亡くなっているから、機材リストでも遺してない限り、遺族には正確な価値がわかりません。そこそこの金額になるなら処分して欲しい・・ということになります。

 銀塩時代のカメラ機材は、相場が暴落して、ひとつのコレクションで売却価格が1千万円以上というのは珍しくなりましたが、以前は結構あったようです。
 それでも一生かけて集めたコレクションです。安く査定しても半端な金額でないケースだと、一業者がすべて握り込むには荷が重過ぎます。
 こういう場合は、同業者に声をかけて、コレクションを分割するそうです。その「頭」になることで、手数料を稼ぐことができるからです。いかに早くすべてを換金し、依頼者に代金を渡すかが最優先です。

 どこへ売却を持ちかけていいかわからないときは、中途半端にあちこち声をかけたりせずに、大手の専門業者に任せたほうが無難です。
 東京・高輪あたりの大手中古店は、まとまったコレクションなら出張買取もしてくれます。事前に一覧リストをFAXしておけば、先に見積書を送ってくれます。

 相手はプロです。送られてきたリストの書き方を見れば、相場に通じた人かどうかすぐに見抜きます。当然、見積金額にも差が出ます。
 故人が懇意にしていたカメラ仲間がいたら、いくらかお礼を渡して手伝ってもらうのが得策かもしれません。お金じゃなくて現物でお礼という手もあるし・・・
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