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2008年06月02日の記事

2008/06/02(月)デジアナ式の写真集

 デザインアルバム(写真集)の普及で、写真台紙の需要が減っています。台紙メーカーの多くは、写真集の材料や加工に転進するところが増えました。写真スタジオも台紙屋も写真集のほうが付加価値が高いので、当然の流れだと思います。

 写真集にいち早く乗り出した企業に、Best!全進堂という台紙メーカーがあります。多面カットの写真台紙をアルバム形式にした「デジアナアルバム」の発売元です。
 中抜き台紙のパターンは、全部で50種類あって、1頁あたり1カットから十数カットまでの台紙を組み合わせて、1冊のアルバムに仕上げます。画像処理といっても、低価格のテンプレートを使って画像をはめこむだけなので、比較的簡単です。

 アマチュアでもコツさえ掴めば自分でできそうですが、中抜き台紙1パターンが10枚単位なので、業者向けとなっています。サンプル出荷として、50パターン各1枚のセットもあるので、うまく組み合わせを考えて2冊作るつもりなら、コストを下げることは可能です。異なるパターンが1枚ずつのセットだから、実際にはレイアウトが難しいけどね。

 このデジアナアルバムは、何冊か作ってプレゼントしたことがあります。写真の縦横を考えながら、できるだけ少ないパターン数で収めるのがコストを下げるコツです。中抜き台紙は正方形なので、90°回転させたり上下を逆にしたりして変化をつけるわけです。

 中抜き台紙は厚みのあるVカットタイプだから、写真同士が触れることはありません。湿気で印画紙がくっつく心配がないし、インクジェット出力ならコスレの問題がないのが特長です。メーカーは「ラミネートは必須」といってますが・・・
 難点は材料の種類が多いことです。アルバム本体のほかに、中抜き台紙と全面タックシール(両面テープ)が必要です。もちろん、それプラス写真のプリント代が要ります。
 1冊作るだけなら気にするほどの手間と金額ではありませんが、何冊も作る業者の立場でみるとコストの高いアルバムです。

 中台紙をバラ売りしてくれれば、アマチュアに結構売れると思いますが、ヨドバシやビックとは疎遠のメーカーなので、一般のひとが入手するのは難しいでしょうね。
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