2009/11/03(火)現役のマミヤRB67

 ペンタックスの6x7は、40年の歴史を閉じて生産完了となりましたが、もう一方のロングラン、マミヤRB67はいまでも現行品です。1990年にマイナーチェンジしたRB67 pro SDは、主力の座をRZ67に譲ったものの、現在でも新品が入手可能です。
 写真スタジオのデジタル化が進んで、下取品がドッと市場に出ました。二束三文で手に入るから、わざわざ新品を買う人はいないと思いますが・・・

 高校時代に、友人が初代RB67を持っていて、ときどき触らせてもらいました。シャッターチャージするときに、フィルム巻上を忘れると、二重露光になってしまいます。一眼レフというだけで、すべて手動のマニュアルカメラでした。
 RB67 pro Sにマイナーチェンジしてから、多重露光防止装置が付きました。ウエストレベルで、縦位置・横位置がワンタッチで切替できるレボルビング機能を備えていたので、写真館に急速に普及します。RBはレボルビングの略だそうです。

 その後、スタジオ写真の主力は、1982年発売のRZ67に替わっていきます。電子シャッターを採用し、ワンレバー操作でシッターチャージとフィルム巻上が同時に完了します。ワインダーを取り付ければ、電動でチャージできて格段に便利になりました。
 現行機種のRZ67 proⅡD(およびRB67 pro S/SD)は、デジタルカメラMamiya ZDのデジタルバックが使用できます。ひとつ前のproⅡなら、Phase One社のデジタルバックが使用可能です。(いずれもアダプターが必要ですが・・・)

 今回、デジタル専用のMamiya 645DFを発売したことで、中判カメラメーカーが、フィルムを視野から外していく方向がはっきりしてきました。RZ67 proⅡDは当面残るとしても、RB67 pro SDは近いうちに姿を消すかもしれません。
 ハッセルを筆頭に、フィルムを使う中判カメラは、ここ数年で大きく変わると予想されます。来春発表予定のPENTAX 645デジタルがどうなるか?
 しばらくは気が抜けない状況が続きそうです。

2009/11/02(月)息の長い中判カメラ

 中判カメラには息の長いカメラがあります。国産カメラの代表格は、マミヤRB67とペンタックス6x7です。RB67は1970年、PENTAX 6x7は1969年の発売でした。マイナーチェンジはあったものの、原型が変わってないのは、どちらも一緒です。

 ペンタックスのほうは、1998年発売のPENTAX 67Ⅱから、絞り優先オートになりました。TTLオートストロボ対応など、それまでのマニュアル機とはスペックが異なります。
 スローペースで進化を続けた6x7シリーズは、645シリーズと共に今年9月で生産終了となりました。実に40年のロングランです。

 最初に使ったPENTAX 6x7は、中古の出物です。息の長いカメラだけに、生産された時期によって中古相場が変わります。手に入れたのは初期のモデルで、外観がスレていたこともあって破格の値段でした。
 撮影会で隣の人から、「オレの6x7も古いけど、アンタのは年季モノだね」と言われたことがあります。コイン状の金具を使わないと空シャッターが切れない初期モデルでした。

 なぜそんな古いカメラを買ったかというと、それには深い事情がありました。
 当時の旭光学がデモ機を処分するというので、6x7関係をひと揃え買うことにしたのですが、荷物を開けてみると肝心のボディーがありません。文句を言ったら、どうしても要る事情ができてそちらに回してしまったんだそうです。
 交換レンズやベローズユニットまで来ているのに、ボディーがなくては写せません。そこで急遽、格安のボディーを探すことにしたわけです。

 望遠レンズは200mmまでしかないのに、外爪のテレコンが入っていたり、肝心のボディーがなかったりで散々でしたが、全体としてはまずまずの買い物でした。
 なかでもベローズは拾い物です。こういう機会でもないと、まず買うことはないシロモノでしょう。あとで大幅値上げになったたときは、思わずニンマリでした。

 ボディーはその後、ミラーアップ付に買い換えました。当時としては新型です。レンズも新旧入れ替えながら、ひと揃え持ったままです。いまさら売っても二束三文でしょうけどね。

2009/11/01(日)コーワの中判カメラ

 ブロニカS2を手放して、次はいよいよハッセルを・・と考えていたのですが、ひょんなことで別の中判カメラを買うハメになりました。Kowa6 MMです。
 当時、興和はカメラ事業からの撤退を決めていて、残った在庫を処分していました。あのコルゲンコーワの興和です。中古並の価格で譲るから買わないか?との誘いでした

 フォーマットサイズは、ブロニカS2と同じ6x6cmのシックス判です。フォーカルプレーンシャッターからレンズシャッターに変わって、ハッセル500C/Mに一歩近づいたものの、フィルムバックが交換できなくなったのは一歩後退です。
 少し使って遊んだら、売り払うつもりで購入しました。義理買いです。

 しばらくして、顔見知りの中古店に売却を持ちかけました。店頭にコーワ6用の交換レンズが2本あるそうです。ボディーと標準レンズは手持ちがないとか・・・
 「それならちょうどよかったね」とニンマリしていたら、逆に「頼むからウチにある2本のレンズを買ってくれ」と懇願されてしまいました。コーワ6はこれ以上深追いしたくないと言います。渡りに舟で、いいカモが現われた・・といったところです。

 拝み倒されて、55mm F5.6と150mm F3.5の2本を処分価格で買うことしました。手元の85mm F2.8と合わせて3本になります。レンズが揃えば使い道は広がります。プリズムファインダーもあることだし、ま、いいか・・・

 何故かこのカメラで撮った写真は、あまり手元に残っていません。頼まれものの撮影が多かったからかもしれませんね。写りは悪くなかったように思います。
 修学旅行の集合写真用に、写真屋さんに貸し出したこともありました。ワイドレンズ付の中判カメラが足りなくて、この際シックス判でもいいんだそうです。妙なところで買ったレンズが役に立ちました。

 このカメラのプリズムファインダーは、少し改造すればハッセルに使えるとかで、いい値が付いて一式ごと売却しました。本気でハッセルを買うつもりなら、プリズムファインダーだけは残しておくべきなのですが・・・
 ライカと同様、やはりハッセルも縁のないカメラでしたね。
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