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2010年12月17日の記事

2010/12/17(金)デジタルもライカ

 カメラファンにとってライカは特別な存在です。いまとなっては決して小型軽量ではなく、使いやすいわけでもないのですが、その精巧なつくりは「写真機」と呼ぶにふさわしい独特の魅力を持っています。

 ライカは、著名な写真家やカメラマンに長年愛用されてきました。大御所の木村伊兵衛氏は、カメラは何でもいいと言いながら、愛機はライカでした。戦場カメラマンのロバートキャパや沢田教一氏もライカでしたね。遺品として大事に保存されています。

 精巧なつくりだけでなく、レンズの描写力に定評がありました。「空気が写る」という表現をする人もいます。ただキレてシャープなだけの無機質的なレンズとは、趣きの違う味があります。
 言ってみれば、クセがあるというか個性的な描写ですね。「このレンズはモノクロの風景写真向き」というような言い方をよくされます。

 こうしたライカ独特の描写や味を楽しむのに、デジタルは向いていないと主張する人もいます。初代 M8 のスペックでは、レンズの味を云々するのは無理かもしれません。操作性はライカだが写りは別モノ・・というのが、通の間で交わされた評価でした。

 このあたりを「酸化セリウム」の先生は、どう見ているのでしょうか? カメラマニアではなく写真家だから、写りが一番肝心なことは百も承知のはずです。
 カメラは所詮道具・・自分はライカ党でもなんでもない、と言うに決まっています。それでも欲しいカメラは、やっぱりライカなんですよね。

 先生のオハコはモノクロ写真です。フィルムと違った描写になっても、そこに新しい表現の可能性がある・・と考えているのかも・・・
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