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2010年12月18日の記事

2010/12/18(土)モノクロのデジタル写真

 「酸化セリウム」の先生のオハコは、モノクロ写真です。コマーシャルフォトの現役時代には、モノクロは自分で暗室処理していました。フィルムの選定、撮影のフィルターワーク、そしてプリント処理について語らせたら、結構うるさいタイプです。

 新聞広告の原稿は、後でデザイナーが手を入れなくてもいいレベルに仕上げるのがモットーでした。そこまでやって初めてプロの仕事だという自負がありました。デジタル写真でも同じだと思います。

 ところが、デジタル画像処理は得意なタイプではありません。デジタル・ライカを買う気になったのは、御曹司がいるからです。
 御曹司は、銀塩のモノクロ現像ではオヤジさんに勝てませんが、デジタル処理は得意分野です。デジタルのモノクロ作品で賞をとり、プロデビューを果たしました。

 業務用のデジタルバックには3回露光タイプがあるし、天体写真用の冷却 CCD にはモノクロタイプがあります。1回の露光でカラー画像が得られるタイプに比べて、画素数や画質面で有利です。
 一般の民生機には、モノクロ専用というのはないから、カラー画像をモノクロ化することになります。画像処理ソフトを使います。

 カラー画像をグレースケール化しただけでは、満足のいく結果は得られません。大抵はポヤーンとしたコントラストのない画になってしまいます。カラー写真がよく見えるのは、色でごまかされていることが多いからです。

 黄色のバックでピンクの花を撮影すると、カラー写真ではそのように写りますが、モノクロだと「花がない!」という結果になります。
 フィルムでは、撮影時にフィルター操作でメリハリをつけていました。デジタルは別の技法を使います。御曹司の出番ですね。
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