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2009年07月01日の記事

2009/07/01(水)ミラーアップと超広角

 135サイズ一眼レフの黎明期には、超広角レンズを使うときにミラーアップをする必要がありました。レトロフォーカスでないタイプの超広角レンズは、ミラーが邪魔でそのままでは装着できなかったからです。

 ミノルタの一眼レフに、ロッコール21mm F4をつけている学友がいました。後玉が突き出ているので、ミラーアップしてから装着します。アクセサリーシューに外付けファインダーをつけて使っていました。
 ミノルタが千代田光学だった時代の話です。絞りはプリセットどころか普通絞りでした。(当然ですが・・・)

 そのうちレトロフォーカスタイプが一般的になり、普及機からミラーアップ機能が省略されました。ミラーショックのことを考えれば、ミラーアップできたほうがブレ防止に有利です。

 先輩のなかにカメラマニアがいて、普及機でもミラーアップする方法を教わりました。シャッターボタンを軽く指で弾くと、ミラーアップすると言います。
 試しにPENTAX SPでやってみたら、確かにミラーアップします。続けてシャッターボタンを押すと、シャッターが開閉したあとでミラーは元に戻ります。複写などには有効なブレ防止手段でした。(できないカメラもありましたが・・)

 当時はインターネットなんてのはなかったから、きっと修理室の人から聞いたんだと思います。学生ユーザーを大事にするメーカー修理室もありました。他社のカメラでも、こっそり診てくれたものです。

 一方、「我社のカメラは学生ごときが使う商品ではない!」と、平然と豪語する傲慢な人もいました。どことは言いませんが、当時ベストセラーだった「ブリキ細工」カメラの課長です。
 ずいぶん後になって聞いた話では、業界内ではひときわ傲慢だった人のようで、「あぁ、あの人なら言いそうですね」と、皆冷ややかなコメントです。学生もそのうち社会人になるから、言葉には気をつけないと・・・

 「うちのカメラを学生が・・」と感激して、学割価格にしてくれた修理マンもいました。「社会人になったら ちゃんともらうよ」と言っていたあの人・・恩返しをしたくても、もういないでしょうね。
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