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2009年07月08日の記事

2009/07/08(水)8×10判の引伸ばし

 銀塩最後の砦みたいな8x10(エイトバイテン)ですが、結婚式の撮影にはお呼びでないようです。
 昔からやっている写真室でも、4x5(シノゴ)を使っているところは少なくなりました。50人程度の集合写真は、ブローニーで済ますのが普通です。最近では、集合写真までデジタル化したところもあります。

 「酸化セリウム」の先生と話していて、8x10の引伸ばしをどうする?という話題になりました。5x7インチは先生のダーストがあるけど、8x10の引伸機はありません。
 8x10インチは印画紙の六切と一緒だから、密着プリントするのが手っ取り早い方法です。余白か余黒が欲しければ、四切か半切の印画紙に密着焼きします。(余白はマスキングが必要です)

 大伸ばしするには、密着プリントをスキャナにかけて取り込み、デジタルデータ化するのが一番簡単な方法です。スキャナの性能にもよりますが、元のプリントより落ちるので、あまりお奨めできない方法です。
 フラットベッドスキャナーに透過原稿ユニットをつけてスキャニングし、デジタルデータからプリントアウト・・という手もあります。ただし元の原稿がアナログ原板である意味は薄れます。

 先生の御曹司は、モノクロのデジタル写真がメインテーマだから、きっとスキャナで読み込んで・・ということでしょうね。多分、透過原稿ユニットを使うと思います。
 大型プリンターを買ったそうだから、プリントサイズは何とでもなります。8x10に興味を持っているというところをみると、このプリンターを活かしたいのでしょう。135フルサイズのデジタル一眼レフでは、まだ力不足を感じるはずです。

 高画質が低コストで手に入るのがアナログの強みです。その利点とデジタル技術を併用すれば、低コストで高画質のデジタル写真が楽しめます。若い世代の発想は、「バイテンはこうあるべき・・」という固定観念に凝り固まったアナログ世代を越えていきます。
 8x10が手に入ったら、どういう作品ができるか楽しみです。
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