2010/02/17(水)無料の陰にシワ寄せが

 ネット通販の総合サイトを見ていると、最安値と最高値の差が大きいのに戸惑うことがあります。きっと高値の店が普通なんでしょうが、何割も違うと心が迷います。

 最安値を争う店同士でも送料が有料か無料かで、微妙な価格差が生じます。クロネコや佐川がボランティアでやっているとは思えないから、送料無料の店は価格に折込み済みということでしょう。
 実店舗の相場よりも安くしたうえに、送料まで負担するとなると、かなり厳しい商売をしているなと感じます。

 さらに総合通販サイトからのアクセスだと、そこの手数料が加算されます。手数料がないサイトなら加盟料があるだろうし、タダということはないはずです。
 そのうえクレジットカードでの決済となると、さらに店の負担が増えます。カード会社もボランティアではないから、数%の手数料が発生します。取り逃がしはないものの、決済日がズレれば借入金の金利負担が発生します。

 こうした情況のなかで最安値を争うというのは、よほどの体力と根性がないと続かないでしょうね。脱落していったショップの気持ちが何となくわかります。
 とはいうものの消費者心理は、なるべく安く送料などの諸経費が掛からない店を歓迎する傾向があります。一般消費者を相手にする限りは、こうしたジレンマからは脱出できないでしょうね。

 本来必要な費用がタダというのは、どこかにシワ寄せがいくものです。消費者が無料サービスに慣れてしまうのは、あまり感心しない風潮だと思います。
 交通費を使わずに済む代わりに、宅急便の送料が掛かるのは当たり前のことです。それを業者に負担させようという心理は、社会的なモラルを低下させるのでは?

 と言いつつ、ネット通販で買ったパーツは送料無料でした。最安値の店よりは高かったから、それほど良心は傷みませんでしたが、あまり無理な商売をして潰れられては困ります。安売り合戦もほどほどにしないと・・・
OK キャンセル 確認 その他