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2010年02月14日の記事

2010/02/14(日)同業に不評の通販業者

 カメラや写真用品を専門にネット通販している業者があります。写真業界の同業者の口からは、あまりよい評判を聞きません。ゲジゲジのごとく嫌われている業者もいます。

 ネットでの商売は、価格競争の世界です。価格ナントカというサイトでは、最安値をめぐって熾烈な戦いが繰り広げられています。
 一度でいいからトップで走っているところを見せたいという、マラソンランナーみたいな心境なんでしょうね。

 金額の張る商品をネットで買うのには、ある程度の勇気が要ります。値段だけでなく、消費者の評価も加味して決める人が多いようです。二番手か三番手あたりに着けていれば、購入してもらえる確率が高くなります。
 そのためには、かなり際どい戦法を取ることがあるとか・・・

 よくある手口は、見込み販売です。原価を割ってでもトップに立てば、かなりの注文が集まります。販売数量の見込みがついた時点で、大量発注をほのめかして、メーカーに価格交渉をするわけです。
 運よく直近の仕入分まで補填してもらえれば、損をせずに済みます。

 その代わり、同業他社からは、「なんで自分のところの仕入価格よりも安く売れるのか!」という非難の声が上がります。ネット通販業者が同業者から良く言われないのは、こうした事情があるからでしょう。
 一番悪いのはメーカーだと思いますが・・・

 メーカーの本音は、安定した価格を維持することです。利益を追求する企業である以上、この想いはどこも同じでしょう。それを破るのが安売り広告です。
 昔は紙爆弾のチラシ広告でしたが、いまではネット広告が主戦場になりました。どこかで安い価格が出ると、仕入ルートを探して圧力をかけます。1件潰しても別のところで火の手が上がります。モグラ叩きみたいですね。

 商品力があるうちは、イタチゴッコが続きますが、そのうち商品力が落ちて在庫が溜まってくると、しびれを切らして拡販対策に奔走します。ネット通販は、拡販するのに魅力的なルートです。
 浜の真砂は尽きるとも・・・ 世に安売りのタネは尽きませんね。
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