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2008年08月31日の記事

2008/08/31(日)写真メニューの多様化

 写真の原板が何故「板」という字を使うのかは、その成り立ちを見ればわかります。銅板、銀板、湿板、乾板と、写真の元原稿は長いあいだ板状でした。フィルムの時代になっても、写真だけは原板という字を充ててきました。
 デジタル時代になって、これからどうなりますかね。CDもDVDも「板」には違いありませんが、もともとの「盤」という字もあるし・・・

 銀塩全盛時代の写真メニューは、ほとんどがプリントでした。デジタル時代になって、写真のメニューは多様化しています。
 写真の原板が、フィルムから画像データに移行したことで、デジタルメディアの変換もメニューに加わりました。紙にプリントしない楽しみ方も広がっています。
 少し前に話題にしたWEBアルバムもそのひとつですね。

 こうした写真メニューの多様化に、既存の写真店はうまく対応していないように思います。もともとデジタル写真には弱かったしね。
 長い間営んできたのは、フィルム現像とプリントでした。中華料理の看板を掲げながら、ラーメンと餃子だけのメニューで生計をたてていたようなものです。もっとメニューを増やさないと、デジタル時代のユーザーの要求を満たすことはできません。

 FUJIFILMが宣伝している写真ブックの受付窓口を見ていると、外食産業みたいに大手の全国チェーン店ばかりになって、地域の飲食店が衰退している現状と、どこかよく似ているように感じます。
 画一化されたメニューだけで、店独自のオリジナルなメニューがないのは寂しいですね。

 メーカーが音頭をとっている写真ブック程度のメニューすら独自に用意できないとしたら、お客に満足感を与えるなんてことは、夢のまた夢ですね。
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