2008/08/11(月)家庭での商品撮影_2
人物と違って、商品撮影は正面から光を当てません。斜め後方からの光が重要な意味を持ちます。窓際の光は後方からの光になるので、立体感を出すのに適しています。
光源は太陽の反射光なので、色の濁りが少なくAWBモードでも十分な発色が得られます。ただし、直射日光は避けたほうが無難です。直射日光は点光源だから手前に強い影が出ます。
窓側からの光だけだと、商品の手前側が陰になって暗くなります。レフ板で光を戻して全体のバランスを整えます。
レフ板は白い紙でもいいけど、発砲スチロールが最も適した素材です。あのザラザラした表面が、光を適度に散乱させるからです。色の濁りもありません。梱包材などで適当な大きさの発砲スチロールがあったら、捨てずに残しておくと役に立ちます。
特別なライトや道具なしで簡単に撮れるこのやり方は、失敗がなくお奨めの撮影法です。欠点は、夜間に撮れないことです。
それと、撮影時には室内の明かりを消すことを忘れないように。シャドー部に室内照明の色が被るからです。蛍光灯なら緑色、電灯なら黄色が被ります。
背景は、適当な紙か布を利用するとよいでしょう。色のついた素材は、照り返しで敷物の色が被写体に被ります。被写体を傾けるなどして反射角が合わないようにすれば、回避できます。
ブライダル写真集に載せる小物の写真は、このやり方でほとんど撮影できるはずです。ウェルカムボードなど大きな被写体は、ちょっと難しいけどね。