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2008年10月09日の記事

2008/10/09(木)着脱自在の家紋

 結婚式が「家と家」の行事でなくなってきたせいか、家紋に対する価値観が薄れています。もともと家柄を云々するような旧家は少ないですが・・・

 以前から貸衣装の世界では、家紋を付け外しする「張紋」というアイテムがあります。羽二重や絽の正絹素材に家紋を印刷して、特殊な接着剤で付け外しできるようにしたものです。
 本来は「染め抜き」であることが正装の基本ですが、写真スタジオなら「後貼り」でも構いません。写真を撮るだけですからね。前だけ替えれば用を足します。

 「張紋」は数枚が1組になっています。五つ紋・三つ紋・一つ紋のうち、前姿で家紋が見えるのは五つ紋です。写真撮影なら前二つを替えるだけで済みます。
 男紋と女紋では大きさが違うので、共用はできません。カタログでは、男紋が39mm径、女紋が23mm径になっていました。裃は50mm、男児初着は35mmです。
 女紋は、外周の丸印を外したデザインも一部にあります。結構な種類になりますね。

 定番で用意されているのは70種類ほどですが、特注も受けてくれます。定番品なら1枚数百円だけど、特注やサイズ変更だとかなり高くなります。
 日本全国で、家紋の種類は2000くらいあるそうです。江戸時代に流行ったファッション的な家紋も含めると、2万は下らないという説もあります。

 さしずめ我が家の「中」の字が入った上り藤も、変り種のひとつなんでしょうね。特注するしかないので、高いものにつきそうです。
 使い道がないから作ることはまずないと思いますが・・・
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