2009/07/23(木)ツァイス代わりのタムロン

 一旦手に入れたものの、手放してしまったレンズがあります。タムロン SP70-210mm F3.5/4 [52A] です。バリオゾナー 70-210mm F3.5 と比べて、コンスタントFナンバー F3.5 を F3.5/4 に緩めただけで、3倍ズームとマクロ比率1:2をそのまま踏襲していました。

 当時のメーカー希望価格は、バリオゾナーが25万円、タムロンが7万7千円でした。待てど暮らせど入荷しないバリオゾナーを諦めて、タムロン 52A で凌いだ人も多かったと思います。
 あのころはズームレンズがあまり好きではなかったし(いまでも?)、譲って欲しいという人がいたので手放しました。いま思えば残しておいてもよいレンズでした。

 SP180mm F2.5 [63B] はあまり出番のないレンズですが、気に入っています。本当はゾナーの 180mm F2.8 が欲しかったのですが、63B が製造中止になると聞いて買ってしまいました。
 ゾナー 180mm F2.8 といえば、コンタックスファンなら「オリンピアゾナー」を想起すると思います。ベルリンオリンピックで活躍した大口径望遠レンズです。ヤシコン用は、当時のレンズ設計のままではなく、新しくなっているようですが・・・

 タムロンの 180mm も今風のレンズ設計で、特殊低分散ガラスを前玉に2枚使った贅沢な作りです。価格も13万3000円と、レンズメーカーとしては、いいお値段でした。日本(富岡光学)で作られたゾナー(MMJ)が15万4000円だったから、向こうを張って勝負したレンズです。

 東ドイツのカールツァイス・イエナからもゾナー 180mm F2.8 が出ています。オリンピアゾナーからの流れで、何種類かあるようですが、ペンタコン6用のものは、マウント変換して他社の中判カメラで使っている人もいるそうです。
 レンズ名に赤いT*(ティースター)のマークがついていれば CONTAX用、T*マークがなくて MC などになっていればイエナ製です。

 ニッコールにも 180mm F2.8 があります。レンズ設計者にとって、180mm の大口径レンズには、特別な想いやこだわりがあるのかもしれません。
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