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2011年11月28日の記事

2011/11/28(月)フラッシュ内蔵カメラの登場

 フィルム時代に、馴染客に写真をプレゼントするためにホステスさんたちが愛用していたのは、ストロボ内蔵式のコンパクトカメラでした。いまでは当たり前の機能ですが、カメラにストロボが内蔵されるようになったのは、比較的新しい出来事です。

 初めて登場したのは 1975 年。コニカから発売された「ピッカリコニカ」です。型式は C35EF。実売価格は約3万円でした。C35AF は後に発売されたオートフォーカス機で、これもコニカが一番乗りでした。その名も「ジャスピンコニカ」。実売価格は約4万円だったと思います。
 このカメラが、その後のコンパクトカメラの原型になります。値段の割にスペックは、いたってシンプルなものでした。

 38mm F2.8 単焦点・自動絞り、シャッター速度は 1/60 と 1/125 秒の自動切換(C35AF は 1/250秒も追加)と、いまとなっては何の変哲もないカメラです。これが爆発的なヒット商品になりました。

 ピッカリコニカが登場したとき、「カメラが早く壊れる」とか「外付けのストロボのほうが明るい」とか、否定的な意見もありました。いつの時代でも、斬新な商品が開発されると、同業他社からバッシングされるのは同じです。
 とはいっても、GN 14 のストロボで 1/60 秒 F2.8 では、室内で撮れる範囲は 5m 程です。当時のカラーフィルムは、今の規格でいうと ISO100 でした。

 結婚式では、心臓の強いオバさんの勝ちです。披露宴会場は広いから、被写体の目の前まで出て行って撮らないと、露光不足でシャビシャビの写真になってしまいます。
 当時、結婚式の記録写真は、業者に依頼するものと決まっていました。あつかましいオバさんは、そんなに多くはなかったようで・・・
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