2011/01/24(月)フロックコートの復活

 ブライダル業界の思惑で復活した衣裳は、引き振袖だけではありません。代表的なのは、新郎のフロックコートです。こちらのほうが「先輩」です。

 フロックコートは、モーニングコートが現われる前の日昼の正装だったそうです。違いは、上着の前裾がアールカットされているかどうかです。フロックコートはモーニングに取って代わられ、一旦姿を消しました。

 ウェディングドレスが主流になるにつれ、新郎衣裳もモーニングが一般的な服装になりました。ところが、モーニングでは高い料金が取れません。そこで、「親族やゲストとまぎれるといけない」とうまいことを言って、フロックコートを復活させたわけです。
 スボンは縦縞のコールパンツではなく、上着と共生地にすることで、昼夜兼用を謳い文句にしました。昔のフロックコートとは別モノです。

 こうしたブライダル業界の思惑で変化したのは、ほかにもあります。タキシードです。夜会の準礼装だったタキシードは、デザインを大幅に変えた新郎専用のものが主流になりました。
 丈の長いロングタキシードは、フロックコートと見分けがつきません。後ろ姿で、ボタンが2つ横並びに付いていればコートタイプですが、中にはボタンのないフロックコートもあります。

 結婚トレンド調査で、新郎衣装は細かく分類されています。フロックコートの利用者をみると、想像していたよりも少ない数値になっています。
 きっと、どれがフロックコートなのか、利用者自身がわからないんだと思います。きちんと説明できるスタッフも少ないようだし・・・
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