2009/07/07(火)デジタルか8×10か?

 ちょっと前に「酸化セリウム」の先生のところに行ってきました。インドの土産話もあることだし、久々の訪問です。

 この先生、コマーシャルフォトをやっていたころは、タイなどへ何回かロケに行ったことがあるので、アジアの様子はよくわかっています。「そうか、インドはお酒がないのか・・」と懐かしげに話をしていました。
 ティアラで撮った写真を見せたら、「やっぱりインドらしいなぁ」との感想。(そうです、写っているのはインドです!)

 昔プロ機材でお世話になった鶴さんの話が出て、一緒に訪ねてみることにしました。いまでも元気にやっていました。
 まだ銀塩にこだわる人は、シノゴ(4x5インチ)を通り越してエイトバイテン(8x10インチ)なんだそうです。シノゴのカメラはダラ安で並んでいました。テヒニカもずいぶん安くなりましたね。

 先生の御曹司はモノクロのデジタル写真がメインですが、バイテンにも興味があるそうです。ディアドルフを譲るわけにはいかないので、出物がないか探していました。
 ジナーのバックと蛇腹をバイテンに替えてはどうか?という話になりました。以前、鶴さんから買ったシノゴのジナーSです。ジナーは、パーツを組替えることで、シノゴ・ゴシチ・バイテンが使えます。

 「よっしゃ、任しとき!」と鶴さん。
 カメラに関わっているのが元気の秘訣とかで、あと2-3年は頑張れそうだと言ってました。2年ほど前に会ったときにも同じことを言っていたような・・・
 カメラ屋をやめてラーメン屋をやっている「長老」もいるなかで、いまだに銀塩カメラを扱えるのは幸せですね。

 カットホルダーはどこの?と聞いたら、「これが中古、これが新品」と、次から次へと出てきます。kodakの冷蔵庫にはバイテンのカットフィルムも置いてあったし、大判をやるぶんには不自由はなさそうです。

2009/07/06(月)PENTAXの新製品

 先月発売されたPENTAXのデジタル一眼レフ K-7 は、なかなかの意欲作です。HOYAに吸収合併されて、いずれは消滅するかと心配していましたが、カタログのスペックを見る限りでは、「買い」の1台です。

 グリップをはじめホールディングを重視した設計・・というのが興味をそそります。ボディー外装がマグネシウム合金というのも、カメラ好きにはたまりません。
 昔の一眼レフは、ダイカストボディーに金属外装が当たり前でしたが、カメラの電子化でプラスチックボディーが普及してからは、外装が金属というのは、そこそこの高級機にしか採用されていませんでした。

 ファインダー視野率100%というのにも、心が動きます。往年のフラッグシップ機、ニコンF/F2が視野率100%だったのに対し、キヤノンF1(初代)は99%でした。たった1%のことで、キヤノンはニコンの後を取らされることになります。
 当時のニコンが、ファインダー視野率100%は簡単にできることではないと、カメラ雑誌のインタビューに答えていたのを覚えています。99%は立派な数字で、100%にするのは至難のワザ・・ということでした。

 こうした写真機としての出来よりも、デジタル一眼レフには、別のスペックが求められます。画素数をはじめ、最新のデジタル技術がどれだけ使われているかが注目されます。
 撮像板のホコリ対策、手ブレ防止機能、連射速度、高感度対応、動画機能に加え、レンズ収差の補正や水平線の自動矯正機能までついています。ハイライト露光とシャドー露光を瞬時に合成するHigh Dynamic Range(HDR)機能まで搭載しているというから、トレンドな機能はひととおり備えています。

 実際に、こうした最新の機能を使うことは、あまりないように思います。それよりも、手持ちの旧レンズやストロボとの互換性が確保されていたほうが、ありがたいと思うのは、私一人でしょうか?
 手持ちのストロボがTTL自動調光できなかったり、AF機能や露出機能に制約があることのほうが、不便のように感じます。

 初期設定を解除し、「絞りリングの使用」を「許可」に設定すれば、Kマウントの旧レンズや、6x7・645のレンズをアダプターを介して使えるそうです。わざわざ「許可」してやらないと、絞りリングが使えないというのは、旧世代には戸惑いがあります。

 私の場合は動画なんか撮らないし、勝手に水平線を直してもらう必要もありません。ハイスペックな割に魅力的な価格設定ですが、周辺機器も含めて買い直すとなると、そこそこの出費となります。実際に買うかどうかは、いまのところ「?」ですね。

2009/07/05(日)PENTAXの修理屋さん

 カメラメーカーの地方営業所は少なくなりました。ちょっと前まであったのに、用事ができたときには、閉鎖されてなくなっていることが多いですね。
 名古屋のPENTAXも前を通りがかったら、ビルから看板が消えていました。

 メーカー修理室にいた人が独立して、PENTAX専門の修理会社を興し、このビル内に事務所を構えていました。「カメラサービス名古屋」です。彼はどうしたのでしょう。
 PENTAXのホームページを見ても、修理は東京と大阪しか載っていません。ひょっとすると、もうやめてしまったのかも・・・

 インターネットで検索してみたら、どっこい!まだやっていました。すぐ近くのビルの一室を借りて営業しています。
 しばらく会っていなかったので、懐かしさのあまり立ち寄ってみました。ちゃんと覚えていてくれて、仕事の手を休めて話をしてくれました。

 HOYAがビルを売却した時点で、メーカー指定を外されてしまったそうです。合理化のために会社を辞めて独立したのに、最後は冷たい仕打ちです。会社がペンタックスからHOYAに変わったから、仕方ないのかもしれませんが・・・
 それでも事務所の入口には、PENTAXのロゴシールがベタベタと貼ってありました。元旭光学の人が見たら涙を流すところでしょうが、HOYAの人には何の感慨もないでしょうね。

 仕事の調子はどう?と聞いたら、年々厳しくなっているそうです。デジカメになってから、PENTAXのシェアが落ちたのを残念がっていました。
 もう会社を辞めたことだし、メーカー指定を外されて一介の代理店になったのだから、PENTAXブランドにこだわる必要はないように思いますが、そこがこの人の生真面目でいいところです。

 ウインドーのなかに、PENTAXのアクセサリーやカメラが置いてありました。デジタル一眼レフも何台かありました。「オーバーホール済」というところが、いかにも修理屋らしくていいですね。
 元はメーカー修理室の責任者だった人です。その辺の中古屋がいう「オーバーホール済」とは重みが違います。

 修理屋さんが見つかって、これで手持ちのPENTAXが壊れたときには安心です。杓子定規なメーカー修理ではやらないことでも、この人なら無理を聞いてくれます。PENTAXファンなら、知っておいて損することはありません。
 「カメラサービス名古屋」はコチラから・・・
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