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2011年02月21日の記事

2011/02/21(月)諸刃の剣のミラーレス

 ニコンとキヤノンがミラーレス一眼をなかなか投入しないのは、好調なデジタル一眼レフと食い合いになる可能性が高いからでしょう。
 もうしばらくデジイチで稼ぎたいというのが本音だと思います。

 デジタルカメラはフィルムカメラと違って、撮像板で受けたプレビュー画像を背面の液晶パネルに表示できます。いわゆるライブビュー機能です。ミラー式のファインダー機構がなくても、パララックスのないリアルタイムのプレビュー画像が得られます。

 この恩恵を一番受けられたのは、コンパクトタイプとレンジファインダータイプですが、ミラー式の一眼レフは、その機構を受け継いだまま存続しました。
 高級機イコール一眼レフ、という一般的な認識に便乗した形です。ライブビュー機能を活かし、レンジファインダー式の欠点をクリアした、レンズ交換式のミラーレス一眼が登場したのは、まだ最近の話です。

 オリンパス・ペンの復活を謳い文句にしたミラーレス機は、マイクロフォーサーズでした。ポケットフィルムとほぼ同じフォーマットで、135 換算で2倍の焦点距離になります。
 ソニー NEX は、デジタル一眼レフと同じ APSC サイズの撮像板を採用しました。フランジバックが短いから、ライカなどレンジファインダー用のレンズも、マウントアダプターを介して着用できます。デジタル一眼レフのみならず、旧来の銀塩カメラの交換レンズの大半が使用できるようになりました。

 オリンパスにせよソニーにせよ、トップシェアのメーカーではありません。掴んだシェアを守るのではなく、攻撃する姿勢で臨んだのが、新しい風を呼び込む結果となりました。
 ニコン・キヤノンが、守りの姿勢でミラーレス機を投入しても、決してよい結果にはならないと思います。
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