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2011年02月26日の記事

2011/02/26(土)ライカとエルメス

 フランスの高級ブランド・エルメスが、ライカの経営支援に乗り出したのは、「両社とも 150 年にわたり洗練されたブランドを育ててきた老舗」というのが、表向きの理由でした。
 2000 年末にライカ株式の公開買付を発表しています。実際には思うように経営改善が進まず、その後エルメスは撤退します。

 エルメスブランドで限定発売された MP は 500 台、M7 は 200 台です。M7 はレザーの色が2種類あったから、1色あたり 100 台しか販売されませんでした。
 これでは経営支援にはつながらないと思います。ライカが必要としていたのは、レザーの高級化ではなく、最新のデジタル技術だったのでは?

 創業時のエルメスは、馬具の工房でした。ナポレオン3世など皇帝貴族を顧客に、高級馬具を作っていたそうです。その後、自動車が普及するにつれ、鞄などの革製品や時計を含む装飾品にシフトしていきます。
 エルメスのマークに四輪馬車が使われているのは、こうした歴史があるからです。

 一方 150 年前のライカは、顕微鏡などの光学メーカーでした。ライカ判の語源になった試作機(ウルライカ)が作られたのは、1914 年というから、まだ 100 年経ってないですね。ライカⅠ型が市販されたのは 85 年ほど前のことです。

 エルメスは、鞄メーカーなどを次々と買収し、いまの地位を築きました。ライカも一時その対象となりました。最終的には諦めたみたいですが・・・
 ライカは、そういう方針を採りませんでした。もし、3層構造のセンサーメーカー Foveon 社をシグマではなくライカが買収していたら・・・
 いまとは少し違った展開になるかもしれない・・と想像するのは、私ひとりでしょうか?
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