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2008年04月10日の記事

2008/04/10(木)露出計の誤差

 露出計(メーター)の基準は、反射率18%のニュートラルグレーです。理屈のうえでは、どのメーターを使っても同じ数値になるはずです。でも、機械ですから若干の誤差があります。

 聞いた話ですが、メーターの誤差は、JIS規格で1/3EV(1絞りの1/3)まで認められているそうです。オーバー側とアンダー側で各1/3EVズレていたら・・・2/3EV違うとちょっと問題ですね。
 1台だけで使っているなら、多少ズレていても構わないと思いますが、2台以上を使うときには困ります。ほとんどのメーターには修正する機能がついているので、同じ数値になるよう合わせておくとよいでしょう。(何台も持っているひとはいないかな?)

 露出計の受光部に使われているセルによっても微妙な差が出ます。
 いまはほとんど使っていないSEKONICのスタジオDXは、セレン式です。電池を使わないタイプなので、ある意味では便利ですが、暗い場所では誤差が生じます。経年変化で感度が鈍くなるし・・・
 日なたに出しっ放しは禁物です。

 シリコンフォトダイオードは、赤感度が高いので、電球照明のときに誤差が出ます。スライダックで電圧を落としていくと、だんだん赤い色になって暗くなりますが、メーターで測るとそれほど暗い表示にならない傾向があります。
 それを修正するために、シリコンブルーセルは、ブルーのフィルターで赤い光をカットするようにしています。

 明るさを測る・・・単純なようで複雑ですね。

 知り合いのプロの話です。野外ロケに行ったとき、たまにメーターを持っていくのを忘れることがあります。「はて、困ったな」・・そんなときは、フィルムのパッケージを開いて、メーカー提供の露出表を参考にします。
 大抵はバッチリ「適」だそうです。プロは「切り現」といって、テスト現像するしね。

 紙に露出パターンを書いただけの「セノガイド」なんてのもありました。いまはもう売っていないと思いますが、似たような「露出計算尺」の作り方が載っているWEBサイトがあります。

露出計算尺はコチラから http://homepage2.nifty.com/vasolza/rosyutukeisanjyaku.htm

 メーターの「出た目」に振り回されるくらいなら、この計算尺のほうが正確かもしれませんね。
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