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2008年04月28日の記事

2008/04/28(月)色温度の設定

 輝線スペクトルがある蛍光灯のような曲者は別格として、太陽光や電球照明下での撮影は、色温度の原理を知っていれば補正は楽です。

 最近のデジタル一眼レフには、マニュアルで色温度が設定できるモードがついている機種が増えました。
 スタジオ撮影によく使われているFUJIFILMのFinePix S3proには、この色温度設定がなかったので不便でしたが、後継機のS5proには装備されました。

 前回のLBフィルターの話でお気づきかと思いますが、色温度が高いときと低いときで、同じ500Kの違いでも発色が大きく変わります。
 色温度が高いとき(例えば7000K)と、低いとき(例えば3000K)では、500Kの「重み」が違います。7000Kと7500Kは、ほとんど同じようなものです。3000Kと2500Kだとかなり違いますね。

 デジタル一眼レフの色温度設定は、たいてい100K単位になっています。太陽光(5500K)よりも上なら、100K単位でも細かい補正になりますが、下にいくにしたがって、100K単位では粗い補正になっていきます。
 色温度が低い場合は、補正が50Kとか細かくできるようになるといいですね。

 3年ほど前になりますが、ビックサイトで開かれた「スタジオ写真フェア」での話です。
 とある大手プリンターメーカーのブースで、写真スタジオの照明についてオープンセミナーをやってました。ストロボ照明についての講演です。
 「各ストロボの色温度の差を100K以内に調整しておかないと、とんでもないことになりますよ!」というのが、このセミナーの内容です。

 入場者は大半が業者なので、聴衆のなかに写真スタジオの先生方も混じっていたはずですが、誰からも疑問の声や質問は出ません。皆、黙って聴いていました。
 この講師・・多分プリンターメーカーの技術者だと思います。スタジオの照明に関しては素人ですね。ストロボ照明で、100Kちょいズレたら一大事!なんてことはありません。

 それよりも、自分とこのプリンターのほうが問題です。インクがなくなる寸前と新品に換えた後とでは、色が違うし、紙を替えるたびに色が変わるし・・・
 発色の問題をストロボのせいにされても、納得いきませんね。
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