メッセージ

2010年01月09日の記事

2010/01/09(土)写ルンですとインクの違い

 「写ルンです」の詰替え品を支えていたのは、写真店を回って使用済みの筐体を買取るヤミ業者でした。当時は1個10~20円が買取相場だったようです。
 一方、メーカーの回収ルートはラボでした。こちらは買取価格というのはなかったように思います。詰替え品の供給ルートは有料買取だったから、闇ルートに流す店はかなりあったみたいです。

 詰替え品に対する感材メーカーの対応はかなり強硬で、やがて市場から姿を消します。回収業者の転売先は次第になくなりました。それでもしばらく写真店を回っていたのは、業務用プリンターの転売が目的だったとか・・・
 回るテリトリーは業者ごとに決まっていて、「あそこの店はそろそろ閉めそうだ」といった情報が飛び交っていたようです。買取った中古のプリンターは、海外に輸出されました。ちょっとした小遣い稼ぎです。

 「写ルンです」に比べると、ホームプリンターのインクカートリッジは、詰替えインクも含めてメーカーの姿勢は柔軟に見えます。元々詰替えできないのが前提の「レンズ付フィルム」と違って、インクカートリッジは交換式です。交換インク自体が商品であることが関係しているみたいです。

 独占禁止法は、優位な立場を利用して消費者の自由な選択を制限することを禁止しています。表立って純正品以外を排除すると、独禁法に抵触する可能性があります。
 その代わり、あの手この手で社外品を排除する仕組を考えました。カートリッジを詰替えしにくい構造にしたり、ICチップを埋め込んでユーティリティーソフトで管理したりと、防止策には懸命です。

 それでも蛇の道はヘビで、独自のカートリッジを用意して、詰替えによるトラブルを回避するものが現われました。なかには純正品よりも高性能を謳う製品もあります。(「純正品と同じ」と謳うと特許侵害で訴えられる?)
 純正品よりもカートリッジのインク容量が多いのは魅力です。インクの色数が多いと、次から次へとインク切れで交換する手間が掛かります。容量が大きくなれば交換頻度が下げられます。(ついでにコストも)

 他社にできてご本家にできないはずはないと思います。プリンターメーカーは、もっとユーザー本位になってもいいのでは?
OK キャンセル 確認 その他