メッセージ

2010年01月14日の記事

2010/01/14(木)モノクロFPとブツ撮り

 「酸化セリウム」の先生の話では、ピールアパートタイプのFPフィルムは、カラーのFP-100Cと一部を残してモノクロは中止の方向だとか・・・
 一般の人にはほとんど関係ない製品ですが、プロにとっては、フィルムでブツ撮りするときに不可欠の感材です。露出を決めるときのテストフィルムです。
 俗に言う「ポラ引き」ですね。インスタントフィルムは、富士製でもプロの間では「ポラ(ロイド)」です。

 カラーはほとんど使いません。コスト高という理由のほかに、相反則不軌の問題があるからです。タングステン照明での撮影は、露光時間が長くなります。デーライトタイプのカラーは色温度変換フィルターをかけるから、さらに露光時間が長くなります。
 相反則不軌による補正と、色温度変換による補正の両方を加味して露出を決めるわけですが、ピッタリ当てるのは至難のワザです。実効感度の違いもあるし・・・

 その点、モノクロのFPフィルムは相反則不軌の影響がほとんどありません。もともと色がないから色温度補正も不要です。12秒程度の露光時間なら、感度低下は無視してもいいそうです。ただし、FUJIFILMのFP-100Bの話です。
 あとは実効感度の違いだけ読み替えれば、ほぼドンピシャで露出が出せます。タングステンタイプのリバーサルフィルムを多用するプロにとって、モノクロのFPフィルムが製造中止なるのは、露出計が世の中からなくなるのと同じくらい重大な出来事です。

 とはいっても、コダックのEPYも中止です。タングステンタイプのブローニーフィルムで商品撮影するプロは、もうほとんどいないということでしょう。需要が少なければ、工業生産品は継続できません。
 まだメーカーのサイトには、今まで通りFP-100BもFP-500Bも現行品として載っています。すぐになくなるわけではないと思っていたら、この春には出荷が止まるみたいです。
OK キャンセル 確認 その他