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2010年01月15日の記事

2010/01/15(金)インスタント写真とデジタル

 ピールアパートタイプのインスタントフィルムは、コマーシャルフォトのテスト撮り以外にも広く使われていました。証明写真です。
 デジタル写真が普及する前は、ほとんどがインスタントフィルムでした。今でも使ってる写真店があります。

 撮影してからの現像時間は、カラーが90秒、モノクロなら30秒と短いのが特徴です。常温での話ですが、実際には少し長めに現像するのが、安定した結果を出す秘訣です。
 現像といっても、特殊な加工処理をするわけではありません。フィルムホルダーから引き抜くときに、ローラーが薬液の袋を潰して、印画紙に自動的に塗布します。一般的なモノシートのインスタント写真と同じですね。現像後に、表面の紙を剥離するかしないかの違いです。

 撮影後、わずか1~2分でプリントが手に入るのは、デジタル写真よりも早くて便利なシステムです。デジタルに取って代わられたのは、コストの問題です。インスタント写真は、普通の銀塩プリントと比べてもかなり割高でした。
 証明写真のような付加価値の高いジャンルでも、デジタル化が進んでいます。駅やスーパーに設置してある証明写真ボックスは、すべてデジタル写真です。

 最初にピールアパートタイプのインスタントフィルムを見たのは、学生時代です。「酸化セリウム」の先生のアパートでした。
 おもむろに取り出した蛇腹式のインスタントカメラで、パチリと1枚撮ってもらいました。ポラのモノクロです。「この写真1枚が五百円札1枚と同じだ」とか言ってました。ずいぶん高いもんだなぁと思いながら、そんなに慌ててプリントにする必要はないのに・・と違和感を覚えました。
 先生は、当時から新しモノ好き・・だったんですね。
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