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2010年01月20日の記事

2010/01/20(水)FPフィルムとモノシート

 インスタントフィルムには、業務用途のピールアパートタイプ(剥離方式)とモノシートタイプの2種類があります。一般的によく使われるのはモノシートのほうです。チェキがそうですね。

 もともとこのジャンルは米ポラロイド社の独壇場でした。コダックがモノシートタイプのカメラとフィルムを発売したときは、ポラ社と大もめになりました。特許権をめぐって法廷闘争にまで進展します。

 当時、FUJIFILMもインスタント写真に参入しています。コダックとの提携でした。裁判でコダックが負けてしまったので、富士もアウトかと思いましたが、そこはビジネスの世界です。コダックとの提携を解消して、ポラ社と提携し直すことで決着しました。
 コダックに払った金が、今度はポラ社に移動してケリです。ポラロイドにしてみれば、世界トップのコダックと違って、富士は脅威が小さいと踏んだのでしょう。それよりも実利(カネ)です。

 インスタント市場から撤退したコダックのアフターフォローは、富士が引き受ける形になりました。フィルムの規格サイズが同じだったからです。ISO感度の違いはありましたが、露光補正レバーを操作することで共用できました。
 それ以降のモノシートタイプは、メーカー間の互換性はありません。ポラロイドとFUJIFILMのフォトラマは、まったく違う規格です。

 現在市販されている富士のモノシートフィルムは、ACE、FI-800GT、instax、instax-miniの4種類です。instax-miniは「チェキ」の愛称で呼ばれています。
 カメラの現行機種は、instax 210ワイドとチェキのシリーズ(5機種)だけです。ACEやFI-800GTを使うカメラは、すべて販売を終了しています。今年の6月にはフィルムの出荷が止まるとアナウンスされています。

 インスタント写真の元祖ポラロイドは、すでにカメラとフィルムの製造を打ち切っています。フィルムパックに電池が内蔵されていたのがアダで、まとめ買いしてストックしておくことができませんでした。
 今年になって、往年の名機SX-70とフィルムが復活するとか・・・
 ほかの規格サイズも復活するそうだから、慌ててカメラを処分しないほうがいいみたいです。
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