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2010年01月18日の記事

2010/01/18(月)FPフィルムの実画面

 ピールアパートタイプ(剥離方式)のインスタントフィルムには、レギュラーサイズとシノゴ判の2種類があります。レギュラーサイズは、写真サイズが85x108mm、画面サイズが73x95mm。シノゴ判は、写真サイズが102x131mm、画面サイズが89x118mmです。白フチつきですね。

 どちらも使用するカメラによって、フォーマットサイズが変わります。ブローニーのカメラなら、フィルムに写る範囲とほぼ同じ画面サイズになります。(レボルビング機能のあるカメラは長辺の真四角)
 135サイズだったら、インスタントフィルムの真ん中に24x36mmの画が写るだけです。135サイズのカメラにつけるインスタントバック(フィルムホルダー)は、カメラメーカーからは市販されていませんが・・・

 「酸化セリウム」の先生は、ニコンF3専用のインスタントバックを持っていました。こんな小さなフォーマットサイズのカメラにインスタントバックをつけて、使い道があるんでしょうか? たまに使うことがあると言っていたから、コマーシャルフォトのプロは何でも「ポラ引き」するんですね。

 135判一眼レフでインスタントフィルムを使うには、機構上の問題があります。焦点を結ぶフィルム面の位置が違うからです。先生のインスタントバックには、数ミリ厚のクリアガラスのスペーサーが取り付けてありました。
 ガラスの前面が135フィルムと同じ位置にきます。全面反射の原理で、その後ろにあるインスタントフィルムに結像させる構造になっていました。実際には若干ピントが甘くなりますが、フィルムと違って原板から引伸ばすことはないから、露出を確認する目的なら実用できるレベルです。

 135判一眼レフと同じ構造のPENTAX 6x7は、メーカーからはインスタントバックは発売されませんでした。その代わり、インスタントバックの取付加工をする企業がありました。加工代は20万円以上したと思います。フィルムバックは固定式です。

 固定式ということは、インスタントフィルムしか使えません。ボディーを2台用意して、片方を「ポラ引き」専用にするわけです。ボロボロの中古を探してきて充てるのがセオリーでした。
 天体写真用デジイチのIRフィルター加工みたいなもんですね。
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