2010/02/08(月)写真の色検定と光源

 写真の色検定には、太陽光になるべく近い光源を使います。真天然昼光色の蛍光灯が理想です。一般的には、AAA(スリーエー)管と呼ばれるタイプがよく使われています。直管の40Wと20Wがあります。

 AAAとは演色性を表わす記号で、太陽光により近いものほど「A」の数が多くなります。AAAは最上級を意味します。ちなみに普通の蛍光灯は Aの字がないか ひとつです。
 演色性は、平均演色評価数「Ra」で表示されることもあります。太陽光と同じならRa:100です。スリーエー管の場合は、「AAA、Ra:98」のような表記になります。

 写真館は、色にうるさい館主が多いとみえて、スタジオの蛍光灯にAAA管やトゥルーライトを使っている店をよく目にします。ストロボ照明なら実際には蛍光灯の影響はほとんど出ないはずですが、気分の問題ですかね。
 ちょっと気のある写真店では、検品作業をする場所にAAA管を使っていました。色のわかる人ですね。色彩感覚のない人は、どの光源を使っても一緒です。

 こうしたことは百も承知で、あえて普通の蛍光灯を使う店主もいました。理由を聞いたら、「一般家庭は普通の蛍光灯だろ?」との返事。
 いくら写真店が太陽光と同じ条件で検品しても、お客がコタツの上でアルバムを開いて見るのは普通の蛍光灯です。だったら同じ光源で検品したほうが間違いない・・という言い分です。

 なるほどね。写真店のオヤジ連には偏屈なタイプが多かった印象がありますが、この人なんかは最たるもんでした。この店でプリントした写真は、お天道様の下では見ないほうがよさそうです。

 冗談はさておき、偏屈オヤジの言い分には、真理を突いた一面があります。パソコンのモニターと同じですね。いくら高性能のColorEdgeを使って作業しても、その画像を見る一般の人は汎用モニターです。
 だからといって、色調整の効かない激安モニターでいいという結論にはなりませんが、蛍光灯で例えていえば、AAA管でなくて AA管でもいいのでは?

 「こんな大波がホントに必要なのか! ウン、このくらいでも流せるんじゃないか?」というトイレのCMもありましたよね。(あまり関係ないか・・)
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