2008/04/19(土)写真検定の光源

 いよいよ色の問題という「伏魔殿」に突入してしまいました。手元のカラーメーターを狂ったままにしておいて、あまり偉そうなことはいえませんが、先に進みたいと思います。

 写真をプリントするときに、見る光源によって結果の判断が変わる・・ということを気にしているひとは少ないですね。
 商売で写真を焼いているひとでも、この問題についてはファジーです。写真屋さんで、検定用の光源まできちんと管理しているところは少ないようです。大抵は、一般的な蛍光灯の下で作業をしています。

 なかには律儀なひとがいて、AAA(スリーエー)管という高演色性の蛍光灯を使っている写真屋さんもあります。
 太陽の光をRa100とすると、Ra99というスグレモノの蛍光灯です。ひとつ下のランクのAA管でRa95です。一般の蛍光灯はRa90以下ですから、AAA管が最も太陽光に近いことがわかります。

 このAAA管を使えばフィルター補正なしで写真が撮れるか?というと、そうではありません。人間の目に見えないだけで、やはり輝線スペクトルがあります。
 ネガフィルムやデジカメなら、ほとんどわからないけどね。(デジカメは、蛍光灯モードがあるので、AWBを外せば普通の蛍光灯でも撮れるし・・・)

 いくら写真屋さんがAAA管できちんと色検定しても、一般家庭の照明は普通の蛍光灯です。それなら、いっそのこと普通の蛍光灯の下で検定してもよいのではないか?という横着な考え方もないではありません。
 でも、普通の蛍光灯には、白色(W)と昼光色(D)や昼白色(N)があります。ほかに三波長タイプというのもあって、EX-W、EX-D、EX-Nと種類が増えていきます。電球色(L、EX-L)まで加えると、かなりの数です。

 蛍光灯の種類に詳しいひとは少ないので、混ぜこぜで使っている家庭もあるでしょう。つまり、家庭の照明はバラバラの状態です。
 やはり、太陽光を基準にした光源で検定するのが、一番確かで親切なやり方のようですね。
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