2010/12/09(木)結納も減少傾向

 仲人や菓子撒きほどではないとしても、減少傾向にある風習のひとつに「結納(ゆいのう)」があります。結婚が「家と家の約束事」でなくなったせいでしょう。トレンド調査のデータを見てみると・・・

 「結納のみ行なった」が 4.8%、「結納と両家の顔合わせを行なった」が 25.1% となっています。合計で 29.9% です。(全国平均)
 「両家の顔合わせのみ行なった」が 65.6% で、「両方行なった」を足すと 90.7% となります。結納はしなくても事前の顔合わせはほとんどの人が行なっています。

 両家の顔合わせは、全国的に似たような数字でしたが、結納にはバラつきがあります。最も多かった福島と九州が 50.9%、最も少なかった北海道が 16.7% と、3倍以上の開きがあります。首都圏は 20.1% でした。

 本サイトのリンク集にある、「婚礼事典」(綾部良一氏)によれば、結納は武家の風習だそうです。従って、一般庶民はする必要がないと指摘しています。
 北海道が開拓されたのは明治以降だから、この説とトレンド調査のデータは符合します。福島は、会津藩の風習が色濃く残っているのかもしれませんね。

 結婚当事者の年齢も関係があるみたいです。東海3県のデータを見てみると、「結納」の平均値が 23.6% だったのに対し、花嫁の年齢が 24 歳以下の場合は 10.8% と低くなっています。
 年齢が若いほど親の関与や援助があるように思いますが、この結果は意外でした。

 いずれにしても、時代の流れとともに、結納は廃れていく風習であることに変わりはないようです。
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