2008/04/04(金)ストロボの色補正

 ストロボは、夜桜の撮影にもよく使われます。

 うんと絞り込んでおいて、シャッターが開いている間に何発か光らせる方法もあります。カメラ位置からではなく、桜の木の近くで場所を変えながら手動で発光させるわけです。助手が要るけどね。

 ライトの光は定常光なので、風が吹くと枝がブレて写ります。ストロボ光は瞬間光なので、ブレません。両方ミックスすると、動きのある写真が撮れます。
 このとき問題になるのは、ライトアップの照明とストロボの色温度が違うことです。小型ストロボの色温度は太陽光と同じか、やや高めです。ライトアップの照明はタングステン光が多いので、発色が異なるわけです。

 フィルムでの撮影は、使うフィルムによって色温度が決まります。一般的なものはデーライトタイプです。太陽光やストロボ光を基準にしています。(注:前回紹介したCDUⅡはタングステンタイプです。)
 デーライトタイプは、ストロボの光が基準になるので、色温度変換フィルターを使うのは無理が生じます。ライトアップの黄色っぽい光が混ざった画像を狙うしかありません。

 デジタルカメラは、色温度が変えられるので、少し事情が変わります。ホワイトバランスをタングステン(電球)モードにすれば、ライトアップの照明を基準にすることができます。
 このモードでストロボを使うと、青い発色になるので、ストロボの前に色温度変換フィルター(LBA12)をかけて、ライトの光と色温度を合わせます。

 実際にこのやり方で撮影すると、少し違和感のある写真になります。周りの状況は夜なのに、桜だけが昼間の発色になるからです。
 やはり夜桜は、ちょっと暖かみのある色目がないと雰囲気が出ないようです。デーライトモードにしておいて、ストロボの前に10%か20%くらいのマゼンタ色のフィルターをかけるくらいが、よいのかもしれませんね。
 
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