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2011年08月06日の記事

2011/08/06(土)激安プリントは大丈夫か

 大事な写真はお店の銀塩プリントに任せるとして、ネット上には常識を超える低価格でプリントを請け負う業者があります。こういう業者に大事な写真を任せて、果して大丈夫でしょうか?

 写真用の印画紙を使ったデジタルプリントは、デジタル式の銀塩プリンターが必要です。新品なら最低でも数百万円はします。耐用年数が6年として、月 10 万円ほどの経費が掛かります。月5万枚焼いて1枚あたり2円ほどのコストです。
 そのほかに印画紙の原価と、現像処理の薬品代、プリンターを動かす電気代やメンテ費、廃液処理などの経費が必要です。それにプリンターを操作する人の人件費と・・・

 印画紙の現行相場が平米あたりいくらか詳しくは知りませんが、常識的に考えて、少なくともL判1枚3~5円はするはずです。薬品関係は2円弱くらいですかね。自宅で家賃がゼロとしても、機械の償却や人件費などを考えれば、プリント1枚あたり 10 円以下では採算が合わないのでは?

 それにも関わらず、1枚3円以下の激安店があります。枚数限定で初回の入会特典だそうですが、損して得取れという発想なのか、まともな商売ではないような・・・
 フィルム全盛期には、ゼロ円プリントが横行しました。現像料を充てこんだ商法です。原価数十円の現像コストで数百円もらえれば、プリント代がロハでも採算が合わないこともなかったみたいですが・・・

 デジタルプリントには、フィルム現像料はありません。プリント1枚でいくら貰えるかが勝負です。個人的には、L判1枚 15 円以下の売価では、経営的に成り立たないと踏んでいます。
 仮に月に 10 万枚以上焼いたとしても、デジタルプリンターのレーザーエンジンは、半永久的に使えるわけではないので、処理量が多ければ、そのぶん交換時期が早く来ます。
 いまの機械が潰れたらドロン!というなら話は別ですが・・・
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