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2011年08月14日の記事

2011/08/14(日)仕上りに神経質な客はいま?

 フィルム時代には、現像・プリントは写真店に依頼するしかありませんでした。お客の中には神経質な人がいて、店の人が往生するケースもありました。
 記憶に残っているのは、「てっちゃん」こと鉄道マニアの学生です。店で鉢合わせするたびに、仕上り結果で店主ともめていました。

 仕上りが濃いとか薄いとか、色が違うというだけならまだしも、焼増しを注文するところを見ていたら、フィルムキャリアに挿入する方向まで、1コマごとに細かく指示していました。前から入れるか後ろから入れるかで、上下の切れる位置が微妙に変わります。神経質な客ですね。
 1枚 25 円のサービス判で、何もそこまでしてやることはないのでは?と店主に言ったら、これには深い事情があるんだとか・・・

 もう注文を受けられないと断ったら、その子の親が店まで来て、頭を下げていったんだそうです。いままで通ったすべての写真店で出入禁止になってしまい、頼れるところはもうお宅しかない!と懇願されたと言います。親バカもいいところですね。
 一旦ブチ切れしたものの、人のいい店主はそれ以来、忍耐強くこの学生の面倒を見てきました。もっと細かいことを言いたいだろうに、ずいぶん我慢している様子だと、寛大な言い方でした。(お人好し!)

 こういう神経質なタイプの人は、ネガを使っちゃいけませんね。リバーサルを使うべきです。現像結果はその都度微妙に変わるものの、基本的に撮影結果は自己責任です。取り次ぐだけなら店の精神的負担は軽減します。

 いまはデジタルカメラで撮っていると思います。おそらく自家プリントでしょうね。自分の好きなようにすればいいし、誰にも迷惑は掛かりません。
 写真のデジタル化で、写真店は割を食いましたが、手に負えない客から解放されたことだけは幸いです。ひょっとすると、お人好しの店主は寂しい思いをしているのかもしれませんが・・・
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