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2011年08月26日の記事

2011/08/26(金)AF一眼レフのハシリ

 本棚にカメラ雑誌 CAPA がもう1冊ありました。1981 年 11 月号です。「創刊2号」となっています。当時は「カメラ毎日」を定期購読していたから、CAPA を買ったのは2冊だけだったようです。
 カメラ毎日は 1985 年に廃刊となりました。最後まで読んでいたはずですが、手元には1冊も残っていません。最終号くらいは残しておけばよかったですね。

 新製品を紹介する「ニューメカニズム」のコーナーのトップは、PENTAX ME-F です。オートフォーカス一眼レフのハシリでした。専用レンズと組合せることで、自動的にピント合せができました。
 それまでは、レンズに合焦機能を組み込んで AF 化していました。キヤノンとリコーから専用レンズが発売されています。
 ボディーにピント検出機能を持たせたことで、専用レンズでなくても合焦位置がランプでわかるのが ME-F の利点です。

 自動的にピント合せが可能な専用レンズは、35-80mm F2.8 です。レンズの下部に電池ボックスがあり、内蔵モーターを動かして AF 作動させていました。電池ボックスの膨らみで、下あごが膨らんだように見えたことから、「ペリカンレンズ」の愛称で呼ばれていました。
 F2.8 のコンスタントFナンバーは、意欲的なスペックでしたが、そのぶん価格も高く、誰もが買えるレンズではなかったと記憶しています。

 合焦速度は、お世辞にも「速い」と言えるものではありませんでした。ジーコジーコとモーターが回る音がして、行ったり来たりを繰り返すこともしばしばです。(手で合わせたほうが速い!)
 目の疎くなったお金持ちの年寄り向きですね。ピントを検出する位置が、ファインダースクリーンのスプリットイメージ1ヶ所という点も不満でした。日の丸構図の写真になりがちです。

 誰もが納得できるレベルの AF 機能は、3年半後に発売される MINOLTA α7000 まで待つことになります。創刊2号では、X-700 の発売がアナウンスされていました。プログラム機能搭載が特徴です。一眼レフの全自動化に一歩ずつ近づいていたのがわかります。
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