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2011年08月09日の記事

2011/08/09(火)コンストで液管理

 フィルム現像機にしてもデジタルプリンターにしても、薬品を使う機械には処理液の状態を安定させるために、定期的な検査が必要です。
 処理量が少ない場合はもちろん、多すぎても処理液の安定は得られません。コントロールストリップ(略してコンスト)を流して、母液の状態を確認します。毎日一定量をコンスタントに処理すれば、いちいちコンストでチェックしなくても安定するのですが・・・

 フィルム用もプリント用も、コンストにはテストパターンが事前に露光されています。実際に現像処理することで、その結果と理想の現像結果との差を計測するわけです。
 測定には専用の濃度計を使います。目で見て異常がわかるようでは重症です。普通は写真店では計測できないため、資材の納入業者か薬品メーカーに依頼します。

 こうした形態なので、コンストは月に一度か二度のペースで、間隔をあけて行なうのが通例です。中には、何か異常があったときだけ流すところもあるそうです。日ごろ一定の処理量があれば、それでも不都合はないでしょうが・・・
 プリンターに備わっているデイリーセットアップ機能は、処理液の変化に順応させるためのものなので、根本的な解決にはなりません。正常なプリントが得られなくなる直前まで、内部補正でごまかしているだけです。

 コンストは感材メーカーが握っていて、ペーパーと薬品が純正でないと出荷してもらえないことがあったそうです。他社製品のみならず、逆輸入ペーパーの先にも出さないというのは、消費者不在の施策では?
 他社製品を使われるくらいなら、自社の海外ものを暗に勧めていたみたいだから、逆輸入もへったくれもないと思いますが・・・

 コンストは感光材料だから冷蔵保存が原則です。届いたコンストをその辺に放置していたのでは、正確な計測は期待できません。特に夏場は要注意です。
 写真屋さんの冷蔵庫には、食料品以外のものが詰め込まれていることが多いみたいですね。感光材料は冷蔵保存することで経年変化を抑え、消費期限を伸ばすことが可能です。
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