2011/09/05(月)PLフィルターと木々の緑
前回テーマにした空の色をコントロールするのと同じで、あまり目一杯 PL を効かすと、木々の緑は出るものの、全体にベタっとしたメリハリのない写真になりがちです。太陽光の反射を少し抑える程度にして、キラキラ感を残すのが上手な使い方です。
マクロレンズを使ったクローズアップ撮影でも有効です。反射光を完全にカットするか、少し残すかは、ケースバイケースです。
PL を使うとかなり暗くなります。近接撮影で露光倍数が上がるのと、被写界深度を稼ぐために絞り込むので、シャッター速度が遅くなるのが難点です。一番の大敵は風ですね。
風除け対策をしてまで PL を使うかどうかは迷うところです。割り箸と輪ゴムで茎を固定する程度で済めばいいのですが・・・
新緑の緑は、順光よりも逆光のほうが向いています。葉っぱから抜けてくる光でないと、黄緑色の新緑を表現できないことがあるからです。
逆光の状態では、PL フィルターは何の効果も期待できないので使いません。暗くなるぶん光をロスするだけです。
池に映る新緑は、PL で消してしまったのでは絵になりません。逆に強調したいくらいですが、反射光が透過するよう角度を合わせても、地上の景色との露光差は残ったままです。
水面に映る景色は、1~2絞り分暗くなります。これを補正するのは、グラデーションのついた ND フィルターの役目です。水辺の境が直線的ならハーフ ND でもいいでしょう。補正しすぎないよう露光倍数が2~3倍程度の薄いものがお奨めです。