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2009年08月06日の記事

2009/08/06(木)レンズメーカーの今昔

 昔からレンズ専門メーカーは何社かありました。現在では、タムロン・トキナー・シグマくらいしかお目にかかりません。あとはコシナですか・・・
 ほかのレンズメーカーは、どうしたのでしょうか?

 コムラー(三協光機)やサンレンズ(サン光機)は、ずいぶん前に姿を消しました。ほかにもトップマンとかテフノンとか、いろいろありましたね。
 廃業してしまったメーカーもあれば、ほかの事業で現存している企業もあります。日東光学は、自社ブランドのコミナーレンズは早々にやめてしまいましたが、カメラ用のモジュールなど部品メーカーとしては大手企業です。

 レンズメーカーの衰勢は、ズームレンズの普及と関係がありそうです。計算尺で手計算していた時代から、スーパーコンピューターによる設計に変わって、ズームレンズの性能は、飛躍的に向上しました。
 それに追いついていけなかったメーカーの多くは、脱落することになります。

 レンズメーカーは、自社ブランドのレンズだけを生産しているわけではありません。カメラメーカーにOEMで供給している企業もあります。
 ソニーは VTR レンズをタムロンに作らせていたし、コニカミノルタから引継いだα用レンズのなかには、タムロン製のものが何本かあります。

 世界初の本格的オートフォーカス一眼レフ α 7000 が出たころには、ミノルタとタムロンは、同じ組み立て工場を使っていたことがありました。
 爆発的な人気で、作っても作ってもα用のレンズが足りません。ちょっと目を離している隙に、組み立てラインをミノルタにとられてしまってはいけないと、タムロンの現地担当者は工場に日参していました。営業ではなくて、監視する役目です。

 コニカミノルタが、ソニーに一眼レフ事業を売却譲渡した裏には、こうした長年にわたる企業同士の協力関係があったからだと推察します。
 ケンコーの子会社になったトキナーは、いまや HOYA グループです。HOYA に吸収合併された PENTAX とは「親戚関係」にあたります。カメラメーカーの再編で、レンズメーカーの位置関係も変わっていくと思います。
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