2011/08/12(金)プリントの良し悪し

 ある呉服屋さんを訪ねたときに、振袖姿の写真を見せられました。スタジオ設備の相談に乗った先です。どちらも同じコマから焼いた写真でした。
 1枚は従来から頼んでいる写真店のプリントで、別の1枚は新たに売り込んできた専業ラボの仕上げです。お店の人は、ラボのほうが綺麗だといいます。

 色がどうこうではなく、プリントの濃度が違います。従来の写真店のほうは濃いめで、ラボのほうは明るめでした。明るいほうが綺麗と感じるのは、いかにも素人判断ですね。よく見ればハイライトが白トビしています。
 写真店のプリントが濃すぎるのは事実ですが、白トビするほど明るいのも考えものです。ちょうどいいのは中間ですね。

 ラボの説明では、プリント結果の違いは純正ペーパーかどうかだそうです。写真店のプリントは裏が無印でした。相手が素人だと思って、こういうセールストークの仕方はいけませんね。問題は、そのペーパーに合った処理をしているかどうかだと思います。

 こうした話は、呉服業界ではよく耳にします。あそこのプリントは純正仕上げでない、という言い方です。結果がよければそういう話にならないのでしょうが、プリントにバラツキがあると、材料が悪いとレッテルを貼られます。
 実際には、撮影した画像データにバラツキがあるのが原因のようです。出力の依頼先を変えても根本的な解決にはならないと思いますが・・・

 素人が撮影したバラバラの写真を平均的なレベルでコンスタントに仕上げるのがよいか、それともきんと補正された元データを忠実に出力するのがよいか、意見が分かれるところです。
 個人的には、元データを忠実に出力してくれるほうがありがたいのですが、呉服屋さんは適度に補正してくれるほうがいいんでしょうね。
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