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2008年03月07日の記事

2008/03/07(金)三脚メーカーは裁断するだけ?

 前日の続きの話。日本製の雛壇は、ニードとパックスの2社があって、棚板は共用することができます。サイズと落とし込みの穴の位置が一緒になっているからです。こういうのはありがたいですね。一般のひとが組み立てることは、まずないけどね。
 アルミ材というのは、アルミメーカーである程度まで加工されてくるので、ニードとパックスが、話し合って決めたわけではないかもしれません。

 三脚の国内トップメーカーが、山梨県の工場で作っていた時代に、工場内部を見せてもらったことがあります。ロングボディーのトラックの荷台を見たら、三脚と同じライン模様が入ったアルミ材が積んでありました。
 アルミメーカーで成型加工されたものを裁断したあと、穴あけや表面加工をしてから組み立てるんだそうです。脚部の断面形状やライン模様は、アルミメーカーから提案があるとか。なんか楽な商売ですね。
 そんなことを言っていたら、「コンマ何ミリの加工精度が命」とか結構シビアな話をしてました。ただ裁断するだけじゃ、きちんとした製品はできないようです。アルミ合金のインゴッドをバーナーで熔かしてから、鋳型に流し込んで雲台を作ってました。

 「日本の三脚メーカーは四畳半メーカー」と聞いてましたが、さすがにトップメーカーともなると、立派な工場でしたね。いまでは中国に生産をシフトしてしまいました。

 三脚の素材もアルミ一辺倒から、カーボンやマグネシウム合金など新素材が登場しています。カーボン三脚は高いですね。背丈の話じゃなくて値段の話です。三脚は大きくて重いほうが性能がよいはずですが、カーボン三脚は軽量化するために高いお金を払うことになります。
 上高地の大正池に行ったら、カーボン三脚がズラリと並んでましたね。持ち主の大半が中高年のオバさまです。こういうひとたちが手軽に中型三脚を山で使えるようになったのは、カーボン素材のおかげです。この年代は見栄もあるしね。
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