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2008年03月08日の記事

2008/03/08(土)手ブレ補正と三脚

 デジタルカメラが普及する前から、手ブレ補正装置はありました。古くは「ジャイロ」という安定装置で、モーターの回転でふらつきを修正するものです。ヘリコプターでの空撮などに使われました。レンズの鏡筒に手ブレ補正機能を組み込んだ交換レンズもありましたね。(いまでもあるか・・・)
 最近のデジタルカメラは、レンズユニットか撮像板を動かして、手ブレを打ち消す方式を採用しています。三脚の出番は少なくなりました。

 手ブレ補正といっても、万能ではありません。どのくらいまで手ブレを防止できるのかは、個人差があって一概にはいえませんが、ある程度の効果はあるようです。
 フィルム式カメラが全盛のころは、35ミリフルサイズ(135)なら、レンズの焦点距離の逆数(200mmなら1/200秒)よりもシャッター速度が遅くなるとブレるといわれていました。広角レンズの28mmは、1/30秒くらいまでならブレずに撮影できることになります。

 ただし、この数値は、「きちんとカメラを構えた場合」という注釈があって、誰にでも適用できる「お墨付き」ではありません。手ブレ補正機能を使うことで、あと2速分(時間で4倍)くらい稼げるようですが、シャッターを押すたびにカメラが傾くようなひとは、そんなわけにはいきません。回転するブレは曲者(クセモノ)ですからね。

 手ブレ補正機能は、カメラメーカーのウリですが、あまり過信しないほうがよいと思います。正しくは「手ブレ軽減」というべきでしょう。「赤目防止」も「赤目軽減」に言い方が変わりました。
 三脚は無用の長物という風潮は、ある意味で危険な匂いがします。
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