2008/03/19(水)雲台をビデオ用に

 カメラ用でもビデオ用でも、三脚の脚部に大きな違いはありません。ビデオ用三脚の特徴は、雲台にあります。
 ビデオ撮影は、スムースな動きを要求します。大抵は、バネや油圧の力で「ゆっくり動き始め、ゆっくり止まる」仕組になっています。一般にディフェンサーというやつです。雲台だけビデオ用のものを取付ければ、ビデオ用三脚に早変わりします。

 結婚式の撮影で、どうしても三脚が必要なのは、集合写真くらいです。あとは、会場の片隅に邪魔にならないよう片付けておくだけです。
 ビデオカメラを持ってきているひとで、三脚も一緒に持参していることは少ないですね。もともと三脚を持っていないひとが多いようです。
 集合写真に使う程度なら、ビデオ用の雲台にしておいて、使わないときにビデオ撮影のひとに貸してあげればよいと思います。三脚を使ったことのないひとには、難解なシロモノなので、簡単な使い方くらいは教えてあげないといけませんが・・・

 そういう私はビデオ用の雲台を持っていません。いままで何個か買ったのですが、ぜひ貸して欲しいとか、譲って欲しいとかいうことが続いて、とうとう手元にはなくなってしまいました。
 大抵は、結婚式の撮影を頼まれたので・・というのが多いですね。ご祝儀代わりに進呈するハメになります。ビデオカメラを持っていないので「ま、いいか」と、補充せずにそのままにしてありますが、機会があれば手元に置いておきたいと思います。

 ビデオカメラを持っていないのに、なぜディフェンサーの雲台が欲しいかというと、望遠鏡を載せるためです。動きに制限があるので、天体望遠鏡には使えませんが、地上用望遠鏡には便利です。
 望遠鏡に使えるということは、超望遠レンズにも有効です。早い動きのスポーツ写真には不向きなことがありますが、400mm以上のレンズを使うときに威力を発揮します。いまのビデオカメラには、分不相応な大きなディフェンサーが欲しいですね。

2008/03/18(火)ローアングルとエレベーター

 卓上三脚や8段・10段の携帯三脚は別として、ほとんどの三脚には、エレベーターというセンターポールがついています。写真にうるさいひとは、「ブレるから使っちゃダメ!」と脅しますが、便利だから、ついつい使っちゃうんですよね。

 日本で売られている三脚は、小型の低価格品を除いて、ギア式のエレベーターが付いています。同じモデルでも欧米で販売するものはフリー式が多いと聞きました。
 中型くらいまでの三脚に、ギア式のエレベーターは必要ない・・というのが、欧米流の合理的な考え方のようです。手で上げ下げしたほうが、手っ取り早いですからね。ギア式のほうが高くつきそうだし・・・

 小型の三脚でハンドルを回して、エレベーターをチマチマ上げ下げしているのは、日本人くらいだ!という話を聞いたことがあります。そういえば、いままで海外輸出モデルの三脚を何本か買ったことがありますが、すべてフリー式でした。同じ型式の国内向けは、ギア式なのに・・・

 ローアングルができるタイプは、必然的にエレベーターが短くなりす。こんな短いエレベーターにギアを付けて、もったいない・・と思いますが、メーカーに言わせれば、短く切るだけで同じパーツのまま作ったほうが、コストが安いんだそうです。
 フリー式で、エレベーターシャフトを2本つなぎにしているモデルのほうが合理的です。輸出モデルのパーツを流用して作っていると推察します。

 外したシャフトが邪魔なので、どこかに収納できると便利なのですが、何かいい方法はありませんかね。マジックベルトで脚に留めるとか・・・

2008/03/17(月)三脚の新素材

 ここ何十年かで、三脚に使われる素材は多様化しています。さすがに鉄パイプの三脚はほとんど見かけませんが、主流だったアルミ材の他に、カーボンなどの新素材が増えました。
 玄武岩を原料にしたバサルトファイバーなんてのもあります。カーボンファイバーよりも低コストだそうです。あのGitzo(ジッツォ)から出てます。

 脚部以外に使われる素材は、もっと多様化しています。低価格のものは、プラスチック系が多用されるようになり、高級品にはマグネシウム合金が使われるようになりました。
 マグネシウム合金は、カメラボディーにも使われています。軽くて丈夫なのが特徴です。

 Velbonのクイックシューにマグネシウム合金が使われたときは、ビックリしました。三脚や雲台に比べれば小さなアクセサリーですが、シューの部分はカメラに取り付けたまま使うので、軽いに越したことはありません。
 このクイックシュー(QRA-635)が発売になる直前に、アルミ合金製のテストモデルを見せてもらったことがあります。初めはこのアルミ製を手に取ってチェックしながら「なかなかいい出来だね」と評価を伝えたら、「実は製品はこちらなんです」とマグネ合金のほうを渡されました。
 思わずアルミ製を持った手が下に下がりましたね。そのくらいマグネ合金製のほうが軽かったわけです。

 B級品でゲットしたPH-275もマグネシウム合金製です。三脚の頭に載せる雲台は軽いほうが安定性が増すので、ありがたいです。足は無理してカーボン製を買ったけど、雲台はケチってアルミ製では、バランスが悪いですからね。

 毎年3月はPIE(フォトイメージングエキスポ)の季節です。今年も19日から東京ビックサイトで開催されます。
 SLIKから、アルミ・マグネシウム・チタン合金製のULTRA1シリーズが展示されるそうです。発表では「エレベーターをなくし、さらなる軽量化を・・」となっていますが、エレベーターが付けられない「何か事情」があるような気がします。
 エレベーターのない三脚が、日本で売れるかどうか・・そちらも興味がありますね。
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