2009/08/22(土)懐かしのNEC-98

 8ビット機のあとに購入したのは、同じNECのPC-9801シリーズです。CPUが16bitになって、2バイトコードの漢字を扱うワープロ機能は、格段に向上しました。
 家庭でのデジタル化は、写真画像ではなく、まずは文字情報の扱い方から浸透していきます。

 デジカメのはしり CASIO QV-10 が発売されたのが、Windows 95 とほぼ同時期です。写真画質で印刷できるプリンターは、ほとんどありません。デジタル写真は、モニター上で見るだけでしたが、インターネットの普及が後押しします。

 「国民機」とまでいわれた NEC-98 シリーズは、その後 IBM PC/ATコンパチブル機の DOS-Vマシンに主役の座を奪われます。Windows 95 の発売がきっかけでした。
 トップシェアだったワープロソフトの「一太郎」は、Microsoft の「ワード」に追い抜かれ、いつしか「98」といえば、Windows 98 を指すようになりました。

 いつまでも「キューハチ」にしがみついているわけにもいかず、私も DOS-Vマシンに乗り換えました。既製品を買ったのではなく、パーツを買い集めてきて、自分で組み立てました。俗にいう「自作マシン」です。
 ASUS-Tekのマザーボード P2B-F に IntelのCPU PentiumⅡ400MHz、OSは Windows 98SEです。メモリは 128MB でした。

 別に、デジタル写真をやろうとしたわけではありません。当時のデジタルカメラの多くは、30~100万画素程度の「インターネットカメラ」です。ニコン・キヤノンの業務用デジイチが、ようやく100万円を切る価格で市販されたころでした。
 ちなみに 1999年発売の Nikon D1 は、266万画素で、税別 65万円です。フィルムと現像代が要らない・・などという理由で、普及を促すようなシロモノではありませんでした。まだほんの10年前のことです。

 あのとき組み立てた自作機は、CPUを載せ替え、メモリを 512MBに増設して、まだ現役で動いています。主にプリンター・サーバーとして使っていますが、画像処理は、スピードさえ我慢すれば「やってやれないことはない」レベルです。畠山みどりの世界ですね。(古いか・・)

2009/08/21(金)パソコンで画像処理

 デジタルカメラの時代になって、パソコンで写真画像を扱うのは、当たり前のことになりましたが、昔は事情が異なりました。

 文字情報は、ANK文字(アルファベット・ナンバー数字・半角カナ)なら 1バイト、漢字・ひらがなは2バイトコードです。(1バイト= 8bit=255)
 画像データは、文字データよりも格段に重く、個人が扱えるようになったのは、比較的最近の話です。

 最初に買ったパソコンは、NEC PC8801MarkⅡSR でした。いまから24年前のことです。
 CPUは Z80Aという 8bit/4MHzで、拡張メモリは 64KB(MBでない!)、640ドット×200ラインで8色表示という、現在と比べて とてつもなく低スペックなものです。内蔵フロッピーディスクは、5インチでした。

 Windows どころか MS-DOS すらなく、N88-BASIC とやらいう言語でネチネチとプログラムを組んで 動かしていました。
 モニターやプリンターを含めた一式で、30万円以上したと思います。ライカやハッセルが買える値段でした。

 当時の画像処理は企業の仕事で、電線1本消すのに数十万円が相場でした。16bitのパソコンでも写真画像を扱うことはできず、巨大なシステムを必要としました。

 のちに画像処理の定番となる Macintosh の1号機が発売されたのは 25年前です。まだ写真画像を扱えるほどのスペックではありませんでした。
 パワーマックと Photoshop・Illustrator が登場してから、印刷関係に急速に普及します。写真のデジタル化は、まず業務用途から始まりました。いまでも印刷業界でマックが主流なのは、こうした経緯があるからです。

 あのころは、メモリもハードディスクも高額でした。たかが1メガバイト(ギガバイトの1/1024)が1万円以上もし、写真画像を扱えるスペックにしようとすれば、パソコン本体よりも高い金額を注ぎ込む必要がありました。
 企業はともかく、個人がパソコンで写真画像を扱うことは、夢のまた夢でした。

2009/08/20(木)RAWデータと画像処理

 デジタル一眼レフを使って、高画質の写真を楽しもうと思ったら、RAW データの取扱いは避けて通れません。カメラ内で「現像」する JPEG データが、悪いとか劣るとかいうつもりはありませんが、RAW データを活用しないのは、もったいない話です。

 と言いつつ、いま使っているナナデジは、メモカメラ代わりだから、RAW モードで撮影する機会は、ほとんどありませんでした。620万画素の APSC カメラで、ここ一番!の写真を撮る気になれなかったのも一因です。

 一度だけ、結婚式でナナデジを使ったことがあります。このときも JPEG モードで撮影しました。膨大なスナップ写真をあとからネチネチ現像するなんて、時間と労力の無駄です。画像処理の練習をするのには、いい機会だとは思いますが・・・
 デジカメのスペックが低いから RAW モードで撮らなければいけない・・というのは、後ろ向きの考え方だと思います。

 RAW データを自分で「現像」するのは、自分好みの写真を手にするためです。
 カメラが自動的に現像した JPEG 画像でよければ、わざわざ RAW モードで撮るのはメモリの無駄喰いだし、余分な手間が掛かります。RAW で撮るのは、画像処理を前提とした撮影です。

 一方、最近のデジイチには、パソコンを使った画像処理に頼らなくても、カメラ側で画像を加工できる機種があります。ほかのカメラで撮影した画像はできないみたいですが、パソコンを持たないひとでも画像処理を楽しめるのは、いままでにない機能です。

 カメラ側の機能を使うか、パソコンの画像ソフトを使うかは、人それぞれです。個人的には、Phtoshop で加工するほうが自由度が高いし、しっくりきますが、それなりのパソコン環境を持たないひとにとって、カメラの画像処理機能は魅力に感じるはずです。
 初心者でも RAW データが手軽に使えるのは、普及機にはあってもいい機能かもしれません。
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