2010/02/24(水)ライトワンスメモリーとは?

 警察など官公庁がデジタル写真に全面的に舵を切ったのは、画像修整ができない保存方式が出てきたからです。2008年夏に、サンディスクから SD WORM(Write Once,Read Many)という記憶媒体が発売され話題になりました。

 書込みは1回限りで、消して使い回すことはできません。撮ったらそのまま握り込むことになります。その点は、フィルムと同じですね。
 家電量販店などの店頭では売られていないので、実売価格はよくわかりませんが、特殊な用途だけに汎用品よりは、かなり割高だと思います。普通の人が使うことはまずないでしょう。

 画像の修整加工ができないだけでなく、安定した条件なら100年ほどの保存が利く点も官公庁向きです。長期保存がウリだったフィルムを使い続ける意味がなくなりました。
 年度末を控えて、駆け込みでデジカメを購入する案件が公開入札されているようです。1回の入札で数十台から数百台というから、官庁需要はデカイですね。

 鑑識用のカメラは市販品ではなく、ライトワンスメモリー仕様の専用機のようです。一眼レフを作っているメーカー数社が、対応していると聞きました。
 昔から警察には強かったPENTAX(現在はHOYA)も参入しているはずです。一般からの修理を打ち切った後、警察分だけは中古品を買ってきてでも直していたSVやSPは、まだ現役で動いているでしょうか? 修理室を支えていた先輩たちの苦労をHOYAの人達は知らないかも・・・

 フィルムでの撮影でも画像修整が絶対できないかというと、そうとは言い切れない部分がありました。ましてやデジタル画像です。素人が簡単にできないというだけで、その道のプロの手にかかれば、修整したのを見破るのは簡単ではないと思います。
 ライトワンスというのは、入手が難しくなった銀塩一眼レフから、デジイチに乗り換えるための口実というか、気休めというか・・・
 ただ、この動きがフィルムへの引導になるのは間違いなさそうです。
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