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2012年02月28日の記事

2012/02/28(火)ピンホール画像を手持ちで撮る

 写真用品メーカーのケンコーから、「ピンホールレンズ 02」という名前で、針穴写真用のパーツが出ています。レンズとは名ばかりで、小さな針穴があいたボディーキャップです。42mm 径 1mm ピッチのねじ込み式だから、M42 マウントですね。
 本体が 4,600 円。カメラマウント P が別途要るそうで、ニコン用とキヤノン EOS 用が各 2,500 円です。M42 アダプターがあれば不要ですが、この辺の言い回しというか表示が曖昧なのが、ちょっと不親切な気がします。(このパーツを買う人に説明は不要かも)

 「レンズ」のスペックは、50mm F250 となっています。ピンホールに焦点という概念はないはずですが、135SLR のボディーに装着したときの写角が 50mm 相当ということでしょう。フランジバックから考えれば、そんなもんです。
 開放絞り値が F250 ということは、穴の開口径は 0.2mm で、商品名末尾の「02」と符合します。F250 と言われてもピン!ときませんが、一般的な大判レンズの最小絞り値 F64 をさらに4段絞った値とほぼ同じです。

 前回、高感度対応のデジカメなら手持ちで撮れそうだと言いました。果してそうでしょうか? 数値が出揃ってきたところで、検証してみたいと思います。
 まず、日昼晴天下の露出を ISO100 で 1/250 秒 F11 と仮定します。焦点距離 50mm のレンズで手ブレせずに撮れるシャッター速度を 1/60 とすると、絞りは F22 になります。
 そこから F250 までは、絞りのステップで7段です。ISO 12800 まで感度を上げれば、1/60 秒 F250 で撮影できる計算です。(やりましたね)

 1万を超える ISO 感度を何に使う?と思案していましたが、いつもピーカンとは限らないから、針穴写真を手持ちで撮るには、もう一桁上の高感度が欲しいくらいです。
 学生時代は、トライ X を ASA いくつまで増感できるかを仲間内で競っていました。いまでいう ISO800 まではコンスタントに増感できましたが、ISO1600 以上にするのは至難のワザでした。針穴をあけたボディーキャップの出番がないわけです。
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