2012/02/04(土)Xマウントは普及するか?
富士フィルムがミラーレス機を投入するのは、かなり前から噂されていて、マウントの規格がどうなるかに関心が集まっていました。大方は独自マウントとの予測で、ズバリその通りの結果でした。気になるフランジバックは 17.7mm 、名前は X マウントだそうです。
どこかで聞いたことのある名前だと思ったら、そういえば昔、「フジカ X マウント」というのがありましたね。同社の一眼レフで、AX5、AX3、AX1 というラインナップでした。スクリュー式の M42 マウントからバヨネット式に変わったときの独自規格です。もちろん今回の X マウントとは別物です。
フジカ X マウントは、口径 40.8mm、フランジバック 43.5mm でした。M42 の後継にしては小さめの規格です。同じく M42 からバヨネット式に変えた PENTAX の K マウントは、口径が 45mm ありました。M42 (口径 42mm)のタクマーにマウントアダプター K を取り付けると、K シリーズのボディーに装着できました。
では、M42 のフジノンは、AX シリーズのカメラに使えなかったかというと、なんと純正のマウントアダプターが用意されていました。バヨネット式のほうが口径が小さいのに不思議な話です。実は 2mm のフランジバック差をうまく利用していました。
2種類あったうち、D タイプのマウントアダプターは、開放測光やプログラム AE も連動したというから、かなりのスグレモノです。
フジカ AX シリーズは人気が上がらず、シェアを握れないまま短命に終わりました。そういう意味では、今回の X マウントという名称は、あまりイメージがよくないように思います。
一方、当時の精巧なマウントアダプターを知る人は、別の想いを募らせているかもしれません。あのレンズも、このレンズも・・・なんてね。